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プロローグ

―・・・・・また来たぞ。・・・・・今度は・・・・信頼してよさそうだな・・・・―

僅かなノイズと周囲の喧騒に混じって仲間からの暗号通信が頭に届く。少し聞き取りづらいがまたしても仕事のようだな。

―あー、信頼してよさそうだ、ってそれソース<情報源>何処だよ?―

―・・・だってぇ?へへ、聞いて・・・なよ。あの”ウジネット”だぜ・・・―

ソースが”ウジネット”と聞いて俺も安心する。そこは確かに信頼性にかけては追随を許さないだろう。まあたしかに電脳ウィルスや電脳クラッシャーが仕掛けられていることも多く、接続には多少の冒険を伴うが・・・・


―で、どんな情報を食べてきたんだ?―

少々ノイズが薄れてきたようでヤツからの通信が鮮明になってきた。

―ん?それはだな・・・・危ないヤツだよ―

それはわかってるよ。俺が聞きたいのはそんなんじゃねぇや。

―今度はな、・・・文部科学省にハッキングを仕掛けようとするヤツがいるらしいんだ―

―なんだって、そんなヤバイトコに―

―俺が食った情報によるとだな・・・今度の教育改革が気に入らないから、文部大臣の頭をいじくって改革をなかったことにしたいらしいぜこのバカは。―


・・・なるほど。大昔にゆとり教育とやらで日本の大人たちの知能レベルは正直低い。そのクセに更に子供達の知能指数が低くなるような教育改革を打ち出したのだから、反発するやつが一人はいて当然だな。それにしたって、頭盗むたぁ度胸のあることするじゃないか。

―それで、俺たちは何をやりゃいいんだ?―

―・・・へへっ、いつもと同じさ。バカが”バカ”やる前に”説得”すりゃいいのさ―

”説得”・・・口で言う分には優しいが実際にやるのは洗脳と変わりない。つまるところこのバカがやることと本質的には同じだ。だが俺たちのやる”バカ”はあくまで合法。咎めるヤツがいるとすれば”バカ”をやられる寸前の本人と人権とやらを振りかざす過激派団体ぐらいだ。

―お前は今何処にいるんだ?―

―お前の真上さ、”テツロー”―


見上げると、電線の上にカラスの如く男が立っていた。この男が俺の相棒、”シンジ”だ。ちなみに俺は”テツロー”。お互いコードネームである。本名はお互い知らない。というより、記憶操作を受けて忘れてしまっている。今は気にしてすらいない。では始めるか。俺たちの仕事を・・・

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