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AIに書かせた小説が某サイトのランキング1位を取った話題と、今後のWEB小説のことを考えてみる。

作者: 愛原ひかな



 AIに小説を書かせました。

 サイト内のランキングで1位を取りました。


 この話題がいま、SNSで賛否両論の意見が飛び交っている。



 これは『小説家になろう』ではない場所で発生したのだが、先日「なろうチアーズプログラム」によるリワードの獲得によって収益化できるサービスが始まっている。

 ここで何が問題になってくるかは、割と明白である。

 AIに小説を書かせている者が近隣にいるとわかることだが、AIで文章を自動生成するツールは出力が早い。


 待っているのは、AI小説によるランキング荒らしだ。

 長編小説をAIツールで出力して、投稿しまくる。

 結果論だが、それをすることで読者の心を掴み取り、サイト内のランキングで1位を取ったのだろう。

 では、本当の問題について語ろう。


 全文はちゃんと見てなかったが、SNSに書かれてた。


 短期間に30作品以上が投稿されてたとのこと。

 30話じゃなくて、30作品だ。


 趣味で執筆する方とかなら良くわかると思うが、数が明らかにおかしい。


 そこに各サイトがサービスを提供する、『収益化』が絡んでくるとなると……。


 ずる賢い奴がどこまでも動くはずだ。

 小説家になろうでも同様なことが多発する可能性がある以上、この手の話題を無視することはできないだろう。


 では、どうすれば良いか。

 AIツールの使用した小説をWebに上げてはいけないという規約を作れば良いのか。

 自分は否である。

 何故か。

 判別がつかないからだ。


 では、どうすれば良いのか。

 ひとつ良い案があったりする。


 各Web小説投稿サイトが、文章を自動生成する『AI小説ツール』を新たに開発して運用し、サイトに登録しているユーザーにサービスとして提供する。

 この自動生成する『AI小説ツール』以外の、AI自動生成ツールの使用を禁止すれば良い。

 文字の話だ。一枚絵とかは知らぬ……と言いたいところだが、2025年10月31日に出版社17社と2協会が共同声明を出した。

 文字と同じように考えても良さそうだ。


 そもそもの話、Web小説を投稿する上でAIツールを使用すること自体が不公平なんだ。

 どうしてなのか。


 それは実体験でハッキリしている。

 自分も一度、AIツールで出力することに少しばかり興味を持ち、調べてみた。

 お試し出力もしようとした。

 自分が書いて投稿する小説の質を上げるための補助輪として、AIツールが使えるかどうかを知りたかったからだ。


 使えなかった。

 そもそもやり方がさっぱりだった。

 ――なので結局、自力で全部書いていった。

 気がつけば、連載中の小説が一年三ヶ月で約37万文字数に到達してたりする。


 ここで出力の差を比べてみよう。

 AI小説ツールだと短期間に30作品以上の投稿。

 自力だと一年で3作品ほど(1作品10万文字想定)。


 AI小説の質は読んだことあまりないので未知数だが、少なくとも執筆速度だけみても異次元レベルで違う。

 やっぱり不公平だ。


 ということで、自分自身が使えないものは、そもそも受け入れない傾向が強かったりもする。



 では、何故『AI小説ツール』を各Web投稿サイトから提供してほしいと思ったか。

 それはWeb上に投稿される作品全体の質を高める為だ。

 特に長編だ。Web上の各コンテストで面白い長編小説が欲しいという声が多々あると思うが、長編小説を書いてWeb上に投稿し続けられる環境づくりが現になされていなかったりする。

 AIツールを有用に扱えば、書き手に時間の余裕が与えられてストーリーラインを考える時間が増える。

 書く作業時間が減り、それによって長編小説に挑戦しようとする書き手の母数が増えるかもしれない。

 その上で、小説の質を高められる補助輪として機能する。特に地の文だ。

 そこから文章を学んで、研究をして、書き手のレベルを高められることにも繋がる。


 こう考えると、いいことづくしではないか。

 各Web投稿サイトからの提供となると、不公平さもなくなる。

 複数の投稿サイトに投稿してるなら問題になるかもしれない。だったら各Web投稿サイトが、互いに手を繋ぎひとつの『AI小説ツール』を作って共通のものを使用できるようにすれば問題ない。

 資金源に不安なら、この『AI小説ツール』を有償で提供しても大丈夫だろう。

 一応だが、新たなビジネスにも発展する。



 でも、ひとつ忘れてはいけないこともある。

 少し話題が逸れるが、メジャーリーグのことについて少し語る。


 メジャーリーグではAIツールなどを多用して投手や打者のデータを研究しつくし、癖を見抜き、ほんの僅かなチャンスを拾って試合をものにしていく。

 そういう環境だったりする。


 では、試合を決めるのは誰だ。

 人間だ。

 AIが試合を作るのではない。


 先日のワールドシリーズの試合を見ただろうか。

 延長18回まで続いた激しい攻防。

 ワールドシリーズにて9打数連続出塁打という新記録などが生まれた伝説級とも言える試合だ。

 最後は18回裏のソロホームランで試合が決まった。


 何が言いたいかというと、最後は人の手で打っている。


 小説も同じようなものだと思う。

 感動は最終的に人の手で生み出せるほうが、気持ちが良いだろう。




 さてと、ついでに語っておくか。

 特にここ一年で自分の書いてきた小説についてだ。

『ダンジョンで遊ぼう!! ~VRゲームの世界ですが、冒険者にいきなり襲われるのは嫌なので楽しくダンジョンを作りたいと思います~』

 この作品はPVP要素有りのVRゲームを舞台にして、楽しいことをしていくテーマであるのだが……。

 実は隠れたテーマも存在する。


 作中には主にプレイヤーと、AI自動生成してくれるシステムが出てくる。

 そう、AI自動生成ツールだ。

 主人公たちはそれを用いて、ファンタジー感あふれる戦闘を生み出している。


 隠れたテーマというのは、登場するプレイヤーたちとAI自動生成ツールが共存する世界でどんな景色が広がっていくのか、を観測していくことである。

 現実ではグレーゾーンとして見られているのだが、こうして小説を書き出していくことでAIツールについて理解力を深めたり、考えさせる力をつけさせてくれると思っている。



 そういうのが小説を書く醍醐味というものではないのだろうか。


お読み頂きありがとうございます。

こちらのエッセイの感想欄はログインなしでも書き込み出来るように解放しておきますので、何卒宜しくお願い致します。

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― 新着の感想 ―
拝読いたしました。大変興味深い論旨でした。 ありがとうございました!
 AIを使おうがどうしようが、面白ければそれで良いのでは?    AIの使い方が分からない? そんなものこそAIに聞けばよいのです。人間が調べるよりより早く適切に使い方を出してくれますよ。  具体的に…
規定ツールを使った作品とそれ以外(非AI作品含む)を判定する方法があるなら良い方法です。 人間かAIか読むだけでは判別できないレベルまで進めば「面白いか否か」が基準になってスッキリ……とは書く立場から…
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