私は未来から過去の彼と文通をはじめた。
私の今いる時代は、、、?
2111年5月20日木曜日、外は雨が降っている。
雨に濡れないウワッパという雨具を身に着けている。
見た目にも、普通で透明の雨具。
簡単に身に付けることができ、今巷で雨具の中でも流行
っている商品だ。
私の名前は、【ニーナ・ジャトラス】27歳、ファッション
模型を開発している。
簡単に、着せ替え人形のようにファッションを楽しめる機械。
毎日、仕事は充実していたのだけど、、、。
彼氏が5年以上いない。
友達には、【男を選び過ぎだから彼氏が出来なんじゃないの?】
と思われているみたいだった。
確かに、私は面食いだけど、、、?
別に好きになったら外見は関係ないと思ってる人よ。
【理想と現実】が違う事ぐらい私にだって分かってる事だわ。
それでも、彼氏が出来ないのは私にも分からない事なのよ。
*
私はある日、取引先の男性と仕事の事で喧嘩になり
大きな取引に失敗した。
500万ドルというお金が動いていたにも関わらず私はその男性
と喧嘩になり、仕事の話が流れてしまう。
後日、彼の会社に私は頭を下げに行ったにもかかわらずダメだった。
相手の男性は、カンカンに怒っている。
何度、私が頭を下げても許してくれなかった。
・・・そんな仕事帰りに、私はあるお店を見つける。
そこには、【本当に好きな人と会える場所を提供します】
と書かれている看板を目にした。
私は心が折れ、彼氏に支えてほしいと思っていた
瞬間でもあった。
私は、恐る恐るお店に入る。
そこに居たのは、小さな男の子だった。
『お姉ちゃん、一人?』
『・・・ううん、』
『じゃあーこっちに座って、直ぐにお茶を持ってくるね。』
『・・・ちょ、ちょっと待って、坊や!』
『・・・うん?』
『ここは?』
『“看板見たんじゃないの?”』
『・・・そうだけど、』
『ボクの役目は、“運命の人と出逢えるようにする事だよ”』
『“運命の人?”』
『お姉ちゃんも、見つからないんでしょ!』
『・・・ううん、』
『詳しく話すから、少しそこで待ってて。』
『・・・うん。』
男の子は、お店の奥から“私にお茶を持ってきた”
『ねえ! お姉ちゃんは、いつから彼氏がいないの?』
『うーん? 5年以上いない気がするわ。』
『そっか! それならこの時代にはいないって事だよ!』
『“この時代って?”』
『過去なのか? 未来なのか? 探してみようよ』
『そんな事が出来るの?』
『勿論! 出来るさ~直ぐに機械を用意するね。』
『・・・・・・』
男の子は、またお店の奥に行って今度は大きな機械を持ってきた。
『これで! お姉ちゃんの運命の人を探そう!』
『えぇ!?』
機械に、私の生年月日や血液型、干支や正座、それに顔認証や
手相も読み込ませた。
そうすると? 何人かの男性の顔やプロフィールが現れ、機械が
どんどん一人の男性に絞っていく。
最後に残ったのは? 【ワールド・ゴシップ】という男性。
でもその男性は? 2025年、10月20日生まれ。
『えぇ!? この人は今でも生きてるの?』
『勿論! この時代じゃないけど“生きてるよ”』
『この人が私の運命の人でも、もう会えないじゃないの?』
『大丈夫! お姉ちゃんは、“現実的じゃない”と言いたいん
だよね、でもこの男性とちゃんと結ばれるよ』
『・・・い、一体!? どういう事なのよ!』
『この人は、【人体冷凍保存】されている人なんだ』
『・・・人体冷凍保存、』
『ちゃんと意識はあるから、一度会ってみるといいよ。』
『・・・・・・』
『来週のこの日、同じ時間にココに来て! 彼の所に連れててあげる』
『・・・ううん、』
*
私はまた、仕事帰りにあのお店に向かった。
男の子は、私が来るのを外で待っていてくれた。
それから、二人でタクシーに乗って彼の所に向かう。
『少し、お姉ちゃん緊張してない?』
『まあ、初めて会う人だし! “運命の人”だと思うと緊張
するわよね』
『ボクは、ワクワクだけどね。』
着いた場所は、大きな施設のような場所だった。
男の子は、慣れた手つきでどんどん施設の中に入って行く。
周りには厳重に監視カメラや警備員がたくさんいるというのに...。
男の子は、顔パスなのか? どんどん進んでいく。
そして、着いた場所は彼が居る場所。
『・・・ここは?』
『お姉ちゃんの運命の人が居る部屋だよ。』
男の子と私は、そっと部屋に入った。
そこには、冷凍保存された人達が何体も置いてあった。
『さあ~この人が、お姉ちゃんの運命の人だよ』
『・・・この人が!?』
『うん!』
『どうやって? 会話をするの?』
『そこにボタンがあるでしょ! それを押して!』
『えぇ!? 勝手にいいの?』
『勿論! もうボクが許可を取ってるから大丈夫だよ』
『・・・ううん。』
【ポチっ】
【初めまして、僕の名前はワールド・ゴシップだよ! 君の
名前は?】
『私の名前は、ニーナ・ジャトラスよ』
【やあ、ニーナ! これからよろしくね!】
『うん!』
【もし? ニーナがよければ、僕たち“文通”をしないかい?】
『えぇ!? 文通?』
【そこにボタンがあるだろう? “文通ボタン”】
『ううん、』
【それを押してくれると? 僕とニーナで文通が出来るんだよ】
『でも、どうやって?』
【じゃあーやってみるよ “ニーナにまた会いたいな”】
【ツッツッツッツッツッツッツッツッツーーーーー】
『あら、紙が出てきた! ニーナにまた会いたいなって書いてる』
【ほら? 上手くいったよ】
『うん!』
【ニーナ! 改めて僕と文通してください!】
『はい!』
【ありがとう】
*
それから、私とワールドは文通をはじめたわ。
彼の文書は、ロマンティストで私の心は満たしてくれた。
彼に会いたくなれば、何時でも私が彼に会いに行けるように
男の子が手続きをしてくれたわ。
私の【運命の人!】
こんな形で私は彼を好きになるなんてね。
・・・その頃。
お店のアノ男の子は?
全ては、アノ男の子が仕組んだことだった。




