表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
花の方舟  作者: よつば 綴
第一章 出会い
2/22

第2話 ルービス




 皆さん、こんにちは。今日も元気なフルールです。

 さて、神力ルービスのご紹介です。


 この国の王族と上級貴族の方々は、特別なスキルをお持ちなのです。

 偉大なる神々や美しい宝石などにちなんだ、平民に与えられるそれとは違う尊い力です。といっても、ずば抜けた能力ではないのですが······。使い方次第で、とても素晴らしいものになるんです。



 国王であられるゼース様は、全知全能の神のお力を与えられた特別なお方です。強く祈ることで天候を変えることができます。代々この力をお持ちの方が酷く悲しまれた時、王国は悪天候がしばらく続きます。


 現王妃のヘラー様は恋の女神の力を与えられた方です。運命で惹かれ合う者同士の目を合わせさせることができます。時々お城でお見合いパーティーを開かれ、運命の出会いのお手伝いをされています。


 財の神の力を与えられた左大臣のクテン様は、経営に長けているので国営費を管理されています。剣の腕が凄まじく3つある親衛隊の指揮もされています。

 少しお顔が怖いのですが、実は可愛いものがお好きでとてもお優しい方なのです。ギャップ萌えというやつですね。


 豊穣の神の力を与えられた右大臣ビス様は、祈ることで植物の成長を早めることができます。現国王の弟君であり、端整なお顔立ちをされています。誰にでも平等に思い遣りがあり、王国の婦女子から圧倒的に人気があります。

 左大臣のクテン様と右大臣のビス様が協力してこの国を支えてらっしゃいます。


 スティ様はゼース様とビス様の妹君で、人の心を落ち着かせる力をお持ちです。非常におっとりした方で、現在はヘラー様にお仕えされています。


 海の神の力を与えられたイドー様は水中を透視することができます。

 リーテ様はイドー様の奥様で、海獣を従わせる力をお持ちです。イドー様のとリーテ様のお力で、この国は水産業がとても盛んなのです。


 デューサー様は、一瞬だけ時を止める事ができます。女性ながら親衛隊長であられ、他国との争いで幾度となく危険な場面で活躍されてきました。何より凄いのは、自国だけでなく相手国の被害をも最小限に留めてこられた事です。


 他にも沢山の素晴らしい力を持った方々で国を豊かに維持してくださっています。これらの特別な力は王族と上級貴族にしか与えられず、さらに同時に複数は存在しません。ただし、前任者が60歳を過ぎると後任者が現れます。

 平民に与えられる力は同時に複数存在しますが、力の強さや使用時間に個人差があります。ですが、どれだけ訓練などをしても、面白いほど強靭なものにはなりません。


 王族と上級貴族には特別な掟があります。王族と上級貴族の方々は力によってお名前が変わります。

 力が発現した全ての国民は国に報告します。そして神力ルービスだと判別されると名が与えられます。

 デメテール王国では名が力を示し、力によっては職業と階級が決まっているものもあります。国王と大臣クラスの職業は力で決まっています。なので、国王の子が次期国王になるとは限らないのです。

 上級貴族から王の力が発現すればその者の一族が王族となり、王族は上級貴族に《《戻り》》ます。王妃様だった方は皇太妃様となり、次期国王と王妃を導かれます。代々王妃になられる方はお心が美しく穏やかで慈悲深いので、国中の女性の憧れの存在まとなのです。


 と、 普通なら権力闘争のひとつでも起こりそうな掟ですが、この国ではスキル絶対的掟ルールなので従うのです。

 皆が神力の発現を自分の事のように喜び、王の誕生を我が子の誕生のように祝います。王族・上級貴族・平民と身分の差はあれど、王宮の方々の力のおかげで貧困などは無い為、おおよそ平和なのかもしれません。


 自分の為に使うも良し。他人の為に使うも良し。能力がショボ過ぎて、争いごとに悪用される事はほとんどありません。元々この国の人々は争いを好まない者が多く、今日も今日とて平和です(*´︶`*)




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ