ミスリル
ロードオブザリングで登場する架空の金属に関する独自設定です。まあ、名前が同じなだけで別物としておきます。
物性値は鉄と殆ど同じとしましたので割愛しました。
鉄鋼よりも希少だが、鉄鋼の次に広く使用されている金属。鉄よりも軽く(同体積なら鋼の70パーセント)、機械材料としての性質は鋼によく似ている。しかし、鉄と大きく違うのは含有する物質(カッパー、クロム、モリブデン、ニッケル、シリコンなど)の違いにより魔法力に対する反応が変わることである。故に魔法学においても重要な物質となっている。
一般的に鉄の3,4倍のコストがかかる。グラジオン王国はこの金属の産出量世界最大。
機械材料として広く使用されているのは、カーボンを適量含有させたもの。魔法学に有用なのはさらにニッケルやクロムを含有させたものとなる。剣や鎧など武器の製造にも優秀な特性を示す。
自然界では多くは酸化ミスリルとして地表付近にあり、鉄鉱石が産出する鉱山においてその一割ほどがミスリルを含有する鉱石となっている。
鉄に比べると磁性が低いため、磁石による分別が可能である。酸化ミスリルはそのままでは有効な材料ではないため、炉で溶かし(融点は1600℃程度)それに一酸化炭素などの還元剤を吹き付けることで酸素を除去しミスリルを得る。その後、炭などの炭素を加えることで、材料として有効な性質を加えることとなる。鉄と同様、焼き入れ、焼きなまし、焼き直しなどの熱処理が有効で、鍛造、鋳造など幅広い使用が可能となる。
剣に使用されるものは、炭素を僅かに含んだ粘りのある軟ミスリル鋼を主として、刃の部分は僅かに炭素量が多い硬ミスリル鋼を使用するのが一般的である。また、クロムを含むことで耐食性に富む非食ミスリル鋼を使用する場合もあるが、それは非常に高価になる。モリブデンを含むことで高張力性を得る。その他諸々の材料特性は鉄と変わらない。ただし、魔力に対する特性や強度は圧倒的に鋼を凌ぐ。