賢者の石
あらゆるファンタジーにおいて重要な物質である賢者の石を、様々な物語の設定を参考に(ぱくり)ながら作り上げました。
古代エルフ族の学者、オルガニック・パラケルススの生み出した伝説の石。
これは卑金属から貴金属を作り出す究極の触媒であり、オリハルコンを作り出す唯一の物質であり、また、これを水に溶かせば万病に効果のある神薬、生命の水を作り出すこともできる。
製造法は魔法力が物質化するまでひたすら練り上るのみ。この賢者の石には当時最強クラスの魔術師達が何十人も集まり、数年間の歳月を費やして練り上げられている。その中心には人間が立たされ、その人間の中で賢者の石は製造される。その媒体となるのは人の魂。やがて、物質化した魂は人の命としての役目を終え、息を引き取った人間の体内から賢者の石を取り出す。賢者の石を作り出すには一つに対して一人の命が必要となる。
製造された5つの賢者の石のうち、一つ目は人型生体兵器のコアに使われ、二つ目と三つ目はオリハルコンの生成に使われ、四つ目は生命の水となり、五つ目は今も世界のどこかに眠っていると言われている。
その見た目はアルカリ金属の中でも特にナトリウム金属に酷似している。通常の状態では、空気中の元素が表面で触媒作用による物質変換を起こし、酸化被膜のようなものを形成することで内部を保護している。しかし、非常に強力な触媒であるため取り扱いには注意が必要である。持ち運びには、酸化被膜で被われた表面を安定な物質(金箔のようなもの)包む必要がある。さらに、水分に対して容易にとけ込む性質もあるので、保存には先の処理を施した上で密封容器に乾燥剤を共に封入しておく必要がある。
不安定な物質であり、半減期が存在する。
(劇中における)現在ではその精製方法は失われた技術となり、以前ベルディナが魔法ギルドにおいて再現の研究を行っていたが、莫大な資金と人材、金を投入して、僅か数μg程度のものしか精製できなかったため現在では凍結されている。なお、それを用いて精製したオリハルコンの量は消し炭程度にしかならなかった(1mg以下)。その時の研究で媒体となった生命体は当然ながら人間ではなく動物だった(人道的見地より)。もしも人間を使用していれば、もう少しまともな結果が得られただろうと彼は呟く。