死神と幼馴染
「はぁ
ついに今日か・・・」
俺のクラスは、ほかのクラスより何倍も元気がいい
しかし、今日はいつもみたいに騒いではいられない・・・
なぜかというと
今日、このクラスに死神が帰ってくるからだ
その死神とは、三島一心の事だ三島、よくケンカをしていた
けど、頭はいいしスタイルもいいしそしてなんといっても、顔がいい
だから、その時はまだそんなに嫌われていなかった
そんな、三島が嫌われるようになったのはちょうど2週間前だ
三島はいつもみたいに、ケンカをしていた
けど、その日はいつもと少し違った
その違った事とは、三島が無意味にケンカ相手を切りつけたことだ
幸い、切り付けられた奴は軽い怪我で済んだ
それで、みんなは次は自分がされるんじゃないかと怖くなって
今の状況になっているわけだ
急に、教室のドアが開いたみんなは反射的にドアのほうを向いた
そこには、三島がいた
みんなは、なるべく三島と目が合わないように三島と違う方向を向く
三島が横を通り過ぎる
その時、俺は三島が俺の席の左ななめ後ろだということを思い出した
ウソだろー
うわ~
今すぐ席替えして~
そんなことを思っていると再び教室のドアが開いた
「おっはよ~
って暗!
みんなすごい暗いよ
って、あ~
一心じゃん停学終わったの?
意外に早かったね~
それよりこの暗さどうにかしたほうがいいよ~」
もうちょっと、空気よもうよ
たぶん、これはクラスのみんなが思ったと思う
今、入ってきたのは坂下龍だ
坂下は、クラスのムードメーカー的存在だ
そして、三島と幼馴染ということもあってクラスの中でも特に、仲がいい
三島が停学になっても怖がらなかったのは幼馴染ゆえだと思った
坂下も三島同様横を通り過ぎ俺の左隣に座る
「一心おはよ~
停学になってもその妬ましい顔はひどくならないね~
まぁ、なったらなったで笑えるけど
でも、あんな事したのにたった2週間の停学って短すぎるよね~
その前に、停学って勉強しなくていいからある意味いいよね~」
坂下がそんなことを言ってるとと机にうつぶせていた三島が顔をあげた
「龍うるせー
もう少し静かにしろ
あと、空気よめ」
「え?
僕ちゃんと空気よんでるよ?」
「そうゆうところが、よんでないんだ」
自分が怖がられてるの自覚してんだ
「HRはじめるぞ~
席につけ~
って暗しかも誰もたちあるいてね~
なに、お前ら変なもんでも食ったのか
どうでもいいから、この暗さどうにかしろ
お、三島停学終わったのか~
勉強は・・・
お前頭いいからわかるか
出席とるから返事しろよ
しなかったら、宿題2倍な~
相田」
「はい」
「阿立」
「はい」
「安部」
「----------------------
--------------渡辺」
坂下は凄いよな。俺だったら幼馴染が人を切り付けたら絶対引くけどな~
「 い い な き のか
渡辺!」
「はい」
急に声をかけられたのでびっくりして勢いよく立ち上がってしまった
すると、どこからともなく笑い声が聞こえた。あの、三島でさえも坂下と下を向いて肩を震わしていた
その瞬間、自分でもわかるくらいに顔が赤くなった
すぐに、座り廊下の方を向いた。俺の席は廊下側の一番端の後ろから2番目だったので運が良かった
そんな事を思ってると、隣から声をかけられた
「ねぇねぇ、君渡辺紫苑君だよね
俺坂下龍っていうんだよろしくね♪
それより、君前から面白いとは思ってたけどこれまでとは思わなかったよ
ね~一心」
おいおい坂下さんよ~
普通そこで三島にふるか?
三島超こっち見てんじゃん
「ッフ
まあ、面白いといえば面白いな」
「わぁわぁ
一心がまた笑っためっずらし~
そんなに紫苑君が面白かったんだ
良かったね紫苑君」
何こいつ、人に失礼なことっしか言えないのか?
「そこ静かに!!
HR中だぞっていってももう終わるけど」
なら、注意すんなよ
「じゃ~
HR終わるな~
次俺がここに来るまでにこの暗さどうにかしとけ~」
そんな事をいいながら、先生は教室から出て行った
「あはは怒られちゃったね」
あんたせいでな
急に三島がイスをたった
「一心どっか行くの?」
「さぼる」
「ふ~ん
なら俺もさ~ぼろ
あ、紫苑君も一緒にさぼろ?」
いや、普通サボらないだろ
その前に、なんで三島とサボらないといけないんだ
「いや、いいよ
今成績ピンチだし」
別にピンチじゃないけどな
俺一応成績いいし
「そっか
わかった、なら今度一緒にサボろうね~
って、ちゃっかりおいてかないでよ一心」
三島と坂下が教室を出て行った瞬間今までのがウソみたいに教室がうるさくなった
後から騒ぐならもうちょっと前に騒げよ
誰もしゃべらない中三島達と話していた俺の気持ちにもなれ
そんなことを、思ってると親友の和磨が話しかけてきた
「紫苑ドンマイだったな
一心達と席近くなくてよかった~」
和磨がそう言うとクラスメイトが席の周りに集まってきた
「ほんとにね~」
「紫苑君なんか困ったことがあったら言ってね」
「ドンマイとしか言いようがないな」
「私たち紫苑君のためなら何でもするから」
何でもしてくれるなら今から女子だけちってくれ
お前らと話すだけでも、吐き気がする
はっきり言って俺は自分が認めた女以外無理だ
まあ、その認めたやつは一人しかいないけど
でも、そいつはもうこの世にはいないかもしれないが…