【終わり:ぼくとレイのぼうけん日記】
砂浜に何かの機械の残骸と、人間の骨のような物が一緒になって固まっていた。人間の骨の手には、何か日記帳のような物を持っていた。
恐らく、この人間が書いたのであろう内容が書かれていた。
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〇月×日
レイの話を聞いていたら外の世界というのを知った。外は、青くて広くて大きくて、どこまでも続いているんだって言ってた。
だからぼく、レイに「外に出たい!」って言った!
レイは少しかなしそうな顔をしてたけど、なんでだろう?
でも、明日からだいすきなレイとぼうけん出来るんだって分かるとすごく楽しみ!だから今日は早くねるんだ!おやすみなさい!
〇月×日
今日からぼうけんだ!
ご飯とお水と…えーとえーと…この日記もひそかに持っていく事にする!
楽しみすぎてまだお日さまが来る前に起きちゃった!
レイはお仕事する所でねちゃってる。
かぜを引いてほしくないから、毛布をかけてきた!
ぼくえらい!
〇月×日
レイとぼうけんをして外に出た!
レイの言う通り、空は大きく広がってどこからか良い香りがして……はるか遠くには緑の毛皮につつまれたような大きいのもいた!
大きいのをたしかめたくて、さらに大きい建物に向かって上ったなぁ……。
外に出た時、見えるものがどれもキラキラしてて……かがやいてて……まるで別の場所にとばされちゃったような気がした!
〇月×日
ショッピング…もおるって所もレイと行った!いろんなおもちゃがあって……、ぼく!がお店で見つけた物は、とってもかっこよかった!
他の建物の場所が分かるんだって!
この日は、レイに甘えておんぶしてって言った!
レイは変な顔してたけど、ぼくをおんぶしてくれた!
なんだか子供に帰った気持ちになってうれしかったなあ。
レイの話はたまにむずかしくて、ちんぷんかんぷんに思うところもあるけど、ぼくはレイの話も、レイもだいすき!
〇月×日
ぼくが見つけた建物に2人で向かった!
おんぶされながら森の中に入ったら風が少し冷たくて気持ちよかったなぁ…でもちょっと暗くてこわかったけど、レイがいるから大丈夫だった!
かみさまがいる所に来たよ!
どんな顔か声かも分からないけれど、きっと優しいかみさまなんだろうなって思う!
かみさまのお家におじゃまして、お日さまが出てくるまでの間、休ませてもらう事にした!
今日はここで休むんだ!
同じ日
レイの身体に傷が出来ているのを見つけてしまった。
あんなの、ぼうけんに出る前にはなかった。
ぼくが、作らせたんだ。
ぼくが。
ごめんね、レイ。
〇月×日
目が覚めたら、まだレイが横でねむってた。
起きた時にチラッとレイを見た。
顔のあちこちに目立たない傷やよごれがあった。
どこからか変な音みたいなのも聞こえる。
大丈夫だよね……?
レイはずっとぼくとぼうけんするって決めたもん。
〇月×日
レイが肩たたきしてくれた!
床でねたら身体が痛くなりますよって言われて……言われてみたら痛いかもって。
少し肩たたきやってもらったらすごく良かった!
今度はぼくがレイの肩をたたきたいな。
いつもお世話になってるもん。
水が出る所を見つけた!
さわろうとしたら、レイがきけんがないかかくにんするためにぼくより先に水にさわった。
きけんはなかったから、ぼくも手を洗ったり水を飲んだりしてたら、レイから変な大きな音がしてビックリしたから見たら、レイの手から火花が出てた。
何だか不安な気持ちが一気に強くなって、とりみだしたぼくをなだめてくれたけど、あの時こんらんしてたぼくは、レイをひっぱって海に向かったんだっけ。
だってレイが行きたいって言ったから。
〇月×日
海に着いた。
レイはしゅうりをするために、一時的にぼくからはなれた。時間つぶしにくつをぬいで水の冷たさを感じたり、貝がらを探してみたりしたけど、不安でしかたない。
同じ日
レイが帰ってきた!
かんぺきに直せたわけじゃないけど、何とかしゅうり出来たんだって!今まで生きてきた中で1番うれしかった!それからはレイと一緒に貝がらをひろったり、砂でおしろとか作ったりして楽しかったなぁ……。
またレイと海に行きたい!
〇月×日
昨日はレイとたき火を囲みながら、いっしょにねむった!何だかまだ頭がポワポワしてるけど、幸せだった事は覚えてる!
ぼくが起きた時、レイはまだ眠ってた。
色々あったししばらくは起こさないよう、静かに遊んだ。貝がらを拾ったり、海の音を聞きながら今までのぼうけんを思い出したり。
そういえばレイはもう起きたかな?
レイはまだねむってた。
〇月×日
レイがねむってから何日か経った気がする。
ぼくがたくさん声をかけてもレイが起きない。
どうしてまだねむってるの?
……そっか!ねむってるフリをして、ぼくを困らせてるだけだよね!
ぼくの反応を見てるだけだよね!
そうだよね?
〇月×日
持っていたご飯をレイのとなりで食べながら、レイが起きるのを待っていた。
何度も夜が来た。でもレイは起きない。
さびしくて夜ねむる時は、レイに抱きついてねむっている。
朝起きても、レイは目を開けてくれない。
〇月×日
ずっと何もせずに、レイのとなりにいる。
だってぼくはレイとずっといっしょにいるって決めてるもん。
目を開けてよ。
■月×日
持っていたご飯も水も無くなった。
食べるものがなくなった。
でもここから動こうと思わない。
レイといっしょ が いいんだ。
■月■日
身体が 動けない。
ずっと ずっと ぼくはレイの そばに いる。
レイは ぼくを 守ってく れた。
だか ら 今度は ぼくがレ イを 守る んだ。
■且 ■目
こ わい
目が クラク ラ する の
息が し づらい
でも ぼくの とな りに レイが いる
こ わく ないよ
███
た す け て
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この空間は、時間がどれほど過ぎたかなんて分からない。
これは地球が滅びたずっと後の話。
【登場人物】
悠真…メイン主人公。人間。
見た目は推定20歳前後に見られる。
滅びる前に気絶し、零に研究所地下深くにあった培養機械の中に入れられ起きるまでの百数十年間眠っていた。
身体はゆっくりゆっくり大きくなったが、精神は滅びる直前のショックで止まっており、精神年齢は11歳程である。
零…メイン主人公。敬語。
見た目は30代男性のアンドロイド。
滅びた原因を知っているが、本作では一切語らない。
悠真の世話役であり、悠真の押しに少し弱い。
悠真の父の願いから、悠真をこの身に変えてでも守る事をずっと思っている。




