決闘後
決闘が終わった。周りはざわついている。そりゃそうだ。ほとんど一人で異変解決部の3人を倒したんだからな。俺は霊夢たちのところに行った。
「おーい。起きてるか?」
「ん…終わったの?」
「ああ、終わったぞ。」
「すまん…私は何もできなかったのぜ。」
「そんなことはないだろう。相手は3年生、しかも異変解決部なんだ。少しでもやり合えただけでもすごいだろ。」
「でもあなたはそれを一人で全滅させたんでしょ?」
「まあそうだな。」
そんな話を俺たちがしていると異変解決部の3人が来ていた。
「いやー負けたよ。まさか負けるとは思ってなかったよ。」
「そうか。で、何の用だ?」
「入部の話だよ。」
「その件なら不要だ。どうせ今回の結果じゃ俺は入れても霊夢と魔理沙は入れないだろうからな。霊夢と魔理沙が入れないなら俺が入る理由がないからな。」
「ふーん、そんなに2人のことが好きなのかな?」
「そんなことはない。こいつらは俺の友達だからな。友達と同じ部活に入りたいだろ?そういう理由だよ。」
「そう。わかったわ。あなたの勧誘は諦めます。くれぐれも異変は起こさないように。」
そう言って瑠雨は立ち去った。
「ねえ、ほんとによかったのかしら?さっきの話。私たちといるために異変解決部の勧誘を蹴ったのよね?」
「いいんだよ。もっと楽にお前らと同じ部活に入れる方法を思いついたからな。」
「どういうことなのぜ?」
「それは、俺たちで部活を作るんだよ。」
「…え?」
2人は驚いた顔をしていた。
「まあ一旦決闘場から出るか。」
俺は驚いている2人を無視して決闘場から出た。
そして俺たちは学園の近くにあるファミレスに来ていた。
「で、部活を作るってどういうこと?」
「そのまんまの意味だ。」
「でも部活を作るには条件がいるって聞いたのぜ。確か明確な活動目的と5人以上の部員、顧問の教師が必要らしいのぜ。」
「顧問に関しては1人心辺りがある。美咲先生だ。」
「美咲先生ってSクラスの担任で凄く強い人でしょ?顧問になってくれるかしら?」
「そこは俺がどうにかする。」
「活動目的は何なのぜ?」
「異変解決部が解決していない小さな異変の解決等だな。」
「同じ活動目的だと部活作れないんじゃない?」
「普通ならそうだろうな。だが異変解決部は今や大きな異変にしか動かない部活になっている。なら小さな異変を俺らに任せた方が教師たちもありがたいはずだ。だからこの活動目的なら通る。」
「だが人数はどうするのぜ?私たちを合わせても3人であと2人は必要なのぜ。」
「一人は心当たりがある。ちょっと今から来れるか呼んでみる。」
そして俺はある人物に連絡する。するとすぐに返信がきた。
「すぐ来れるようだ。」
「なに?その人、暇人なの?返信早くない?」
「あいつはやらないといけないことはすぐ済ませる奴だからな。全部終わってるから暇なんだろ。」
「まあいいわ。で、もう一人はどうするの?」
「あ、それなら私も入ってくれそうな友達が何人かいるのぜ。ちょっと呼んでみるのぜ。」
そう言って魔理沙はスマホを開き誰かにメールを送り出した。
「一様メールは送ったのぜ。まだ返信が来てないから分からないが多分来るのぜ。」
「そうか。」
俺がそう言うと1人がこちらに近づいてきていた。
「お、早かったな。」
そこに来ていたのは靈華だった。
「で、私を呼び出して何の用かしら?」
「まずは霊夢と魔理沙に自己紹介しろよ。」
「はあ、分かったわよ。私は江渡島靈華。Aランクよ。」
「私は博麗霊夢。Dランクよ。」
「私は霧雨魔理沙。Cランクなのぜ。」
「で、本当に何の用なのよ。」
「お前に俺たちが作る部活に入ってほしくてな。今のままじゃ人数が足りなくて。」
「あら、面白そうな話をしてるじゃない。」
近くから聞き覚えのある声が聞こえてきた。俺はその声の方向を見るとそこにはレミリアがいた。
「レミリアか。お前も入るか?」
「私が入ってもいいのかしら?」
「多いに越したことはないしな。」
「そうね。あ、自己紹介が遅れたわね。私はレミリア・スカーレット。Sランクよ。よろしくね。」
そして一通り自己紹介が終わり、魔理沙が呼んだCクラスの魂魄妖夢と古明地さとりも来た。全員部活に入ることは承諾してくれた。
「あとは美咲先生が顧問になってくれたら部活作れるな。てかもうこんな時間か。」
時計を見るとすでに午後6時を過ぎていた。
「一旦今日は解散。明日俺とレミリアが美咲先生に顧問の件はお願いしてみる。断られたら別の先生に頼むけどな。じゃあ解散。」
俺がそう言うとみんなはそれぞれ寮に帰っていった。俺も帰って行ったのだがレミリアとは同じ寮のため一緒に帰ることになった。一緒に帰っているとレミリアが口を開いた。
「今日の決闘は凄かったわね。」
「ふん。あの程度の相手、レミリアでも軽く倒せただろう?」
「それはそうだけど私の能力は多対一には向かないのよ。変更した運命が予想しにくくなるからね。」
「どういうことだ?」
「例えば、相手の視界を一時的に奪う運命なら、めまいやら風で砂が巻き上がって目に入るだとかがあるけど。複数人だと変更した運命に誰かが関わってくる可能性があるから私にも被害が出かねないのよ。もっと詳しく変更したらいいだけだけどめんどくさいのよね。時間もかかるし。」
「そういうことか。俺も多対一には向かないな。今回は3人で少なかったからよかったが、50とかになったら一部の人間には能力が効かなかったり、かかる重力が軽くなったりするからな。」
「ふふ、それは本当なのかしらね?」
「どういうことだ。」
「それは嘘だと言っているのよ。私も嘘をついているわ。そう簡単に自分の能力を他人に教えるはずないじゃない。あなたも嘘をついているわね。意外と私は相手が嘘をついているのか見破れるのよ?」
「そうかい。じゃあそう思っていたらいいだろ?」
「そうしておくわ。」
その後は俺たちは軽く雑談をしたりメールを交換して寮の自分の部屋に帰った。