殺し屋始動
「やあやあ、調子はどうかな?」
「夢の中でもお前と会わなきゃならないのか」
俺たちはレミリア・スカーレットとおそらくこの世界の柳雪との戦闘を終え拠点にしている廃墟で休憩に入っていた。そんな時、夢の中に現れたのは俺たちをここに送ってきた人物、管理人代理だった。
「いやぁ、結構手こずっているようだね」
「…まあな。で、なんで現れた?」
「暇だったからってのもあるけど1つはちょっとした忠告かな。君の能力は、それこそこの世界を書き換えるほどの力がある。でもそれを全開で使うのはダメだよ。」
「…なぜ?」
「管理人がそれを許容していないからだよ。この世界は管理人を楽しませるためのもの、そんな世界が変わったら…面白くなるかもだし面白くなくなるかも!だから禁止ってこと」
「いちいちイラつくやつだな」
「あははは、管理者であり君たちの創造主でもあるからね。これぐらいは当たり前さ。それじゃあ頑張ってね」
そして俺の視界は再び暗転した。
鳥の鳴き声で目が覚めた。外を見ると既に朝日が昇り始めている。かなりの時間寝ていたらしい。海菜はまだ寝ているようだ。俺は少しばかり考える。
『この世界で起きている異変…死者の影…前回の魔理沙の影から得た情報…柳雪の復活…管理人の関与…』
ここで俺は違和感を感じた。何故管理人は世界を変えるかもしれない危険分子の俺を送り込んだんだ?敵を作り出したのも管理人のはず、ならそいつ対抗できるような戦略をこの世界で作れば良かったのではないか?面白そうだからと言われたらそれまでだが、そう考えると1つの嫌な仮説が立つ。
『今回の黒幕は管理人が作り出したものではない?埒外の存在…』
「なるほど、だから俺と海菜ってことか」
俺の能力《ありとあらゆることを可能にする能力》と海菜の能力《ありとあらゆるものから存在を忘れさせる能力》は言ってしまえば埒外にも対抗できる能力、弱点すら無くなった俺たちは今やこの世界では最強と言えるだろう。それに前回の美咲との戦い…
美咲の能力は《前例のあることを全て可能になる》というものだった。だがその能力でも俺を真似ることはできなかった。俺がしたことを美咲ができるようになるということはなかった。つまり俺はこの世界の前例には含まれないということだ。今回の黒幕がこの世界に影響を与えるような能力でも俺と海菜には効かない。これほど今回の異変に合った人物もいないだろう。
だが、今回の黒幕の能力や目的がわかったわけではない…
「ふぅ真面目に動き始めるかな…」




