時間操作?
俺は魔理沙?の方にいった男を追おうとしていた。だがそれをもう一人の女性に止められる。
「どけ!どかなかったら痛い目に合ってもらう。」
「Zeroさんからの命令…あなたを通すわけにはいかない。」
『ZeroとSea…確実にコードネーム的な奴だろうな…輝夜と妹紅は気絶している。ここで能力を使ってもいいのかもしれないが…得体のしれないこいつらに能力がバレるのは避けたい。だがこいつも強者だ。能力なしで勝てるほど甘くはないだろう。どうしたものか。』
「あなたが誰かは知らないけど、ここを通すなと言われた以上、私はその命令に従うだけ。」
「上下関係はお前の方が下ってことか?」
「違う。私が慕っているだけ。Zeroさんは私を下だの上だのは言わない。共存しているからこそ私たちは難なく依頼を完了させることができる。」
「そうかい。」
『情報を引き出したいところだが、相手もそこまで馬鹿じゃないだろう。それに速く追わないと逃げられる可能性がある…しょうがないな…』
《能力発動:重力強化》
俺は十八番の砂を相手にかけ、一気に重力を上げる。だが女性は軽々それを避ける。
「ん。なんとなくやったことはわかった。」
「あれを全部避けるとか化け物かよ!」
「あれぐらい簡単…そもそも敵が投げてきたものを警戒しない方がバカ」
「まあ、そうだけどな!」
俺は地を蹴り一気に相手との距離を縮める。そして刀の射程に入ったと思ったところで気づいた。
「ッ!」
地面に大量の火薬が巻かれていた。辺りは火の海、結果は考えずともわかる。瞬間火薬が爆発し、俺は大きく吹き飛ぶ。
「あなたは私を倒さなければいけない。私はあなたをZeroさんの方に行かせなければいい。難易度が全然違う。」
女性は自分の服についた汚れを叩き払う。怪我はしていないようだ。俺は至近距離で爆発を受けたことで足が血だらけだ。俺はすぐに服を破り足に巻き付ける。
「私はあなたを殺すつもりはない。あなたが私たちの依頼に関係している可能性もある。だから私はあなたを殺せない。でも動けない程度に痛めつけるのはいいはず。今ならそこの2人を担いでここから逃げれるはず。どうする?」
「そうだな。今ならまだ逃げれるかもな…だがお前を倒すのも重要だ。だが、俺一人なら不可能だ。だから応援を呼んでおいた。」
瞬間、窓が割れ、そこから見知った顔が出てくる。
「妖夢に頼まれてきた。どういう状況?」
来たのはフランだ。そしてフランの顔を見た女性の目からは驚きを感じる。
「フラン…さ…ま?」
「ん?あなた誰?初めましてだと思うんだけど?」
「フランさん、あの人は異変について何かを知っているかもしれません。殺さずに捕まえてください。」
「わかったわ。あなたはどうするの?」
「僕はあの奥に行ったもう一人の男を追います。」
「なるほどね。それまでの時間稼ぎって感じね。」
「お願いします!」
俺たちがそんな会話をしていた時、再び俺の足元に火薬が巻かれていた。
「またか!」
俺はすぐに反応する。フランも同じタイミングで気づき、避ける。
「私は誰も通すつもりはない。いくら二対一でも関係ない。私を倒さない限り、通れないよ。」
『さっきの火薬、いつの間に撒かれたんだ?まさか時間を消し飛ばした?』
「まだまだ行くよ?」
そういうといきなり目の前にナイフが現れる。
「クソが!」
俺はすぐに刀で弾き飛ばす。時でも操ったのかと思うレベルで反応ができなかった。フランの方はナイフを軽々破壊していく。こういう戦いでは俺よりフランの方が上だろう。
「戦ってる暇はないんでな!突っ切らせてもらう!」
「行かせるわけないでしょ」
女性は突っ込んで行く俺に大量のナイフを投げる。俺はそのナイフをすべて弾き飛ばす。だが何重ものナイフの雨を防ぎきることは出来ず、何本かは食らってしまう。だが、減速することなく突っ走る。
「止まりなさい!」
女性は再びナイフを投げようとする。
「私を忘れてないかしら?」
その攻撃をフランがギリギリで止める。
「くっ!」
俺はその隙を見逃さず、ダッシュで男性の言った方向に走った。




