転生
俺が目を覚ますとそこには謎の男が立っていた。
「やあやあ。お目覚めかい?」
「誰だ?」
「僕は管理人代理。で、君に1ついい提案をしようと思ってね。」
「なんだ?」
「君、生き返りたくないかい?」
「は?」
「君が生き返りたいなら生き返らせてあげることも可能だ。」
「そりゃあ生き返りたいがお前に何の得があるんだ?」
「僕は君の人生を見るだけでいいよ。」
「俺の人生を見せ物にするってことか。」
「そうだね。で、どうだい?」
「・・・わかった。生き返る。」
「いい返事だ。転生するにあたって質問はあるかい?」
「じゃあ、いくつか。次の俺の親について、俺の能力について、俺が死んでどれくらいたっているのか。」
「まず君に親はいないよ。」
「は?」
「身体は僕が限りなく前世の君に近づけて作るよ。だから親はいないかな。次に君の能力だね。前世の引力と斥力はもう使えないよ。新しい能力は《○○能力》だよ。」
「どういう能力なんだ?」
「それは転生してからのお楽しみ。最後の質問の答えは3年だね。そんなに時間は経ってないよ。レミリアも妖夢も美咲も靈華も生きている。」
「そうか…じゃあさっさと転生してくれ。」
「ここまで聞き分けがいいと少し怖いね。まあいいか。それじゃあ行ってらっしゃい!」
瞬間俺の視界は再び暗転した。
・・・
俺が目を開けるとそこには木々が生い茂っていた。
「ふむ。見たことない場所だな…」
俺がそんなことを考えているとカサカサと何かが動く音が聞こえてきた。俺はすぐにそっちに視線を飛ばす。するとそこから出てきたのは見知った顔だった。
「ふう…逃したか…っと君は?」
そこにいたのは過去一緒に戦った藤原妹紅だった。
「えっと…自分…記憶がなくて…」
記憶がない設定の方が何かと便利だと思いそう言うことにした。
「記憶障害か…ここら辺は危険だ。一緒に街に戻ろう。」
「わかりました。」
そして俺たちは街に向かった。街に着くと俺は凄く驚いた。たったの3年だ。あの異変からたったの3年でここまで発展したのか。俺がそんなことを思っているのをよそに妹紅が歩いていく。
「家は覚えているか?親戚とかは?」
「何も覚えてないです。」
「名前もか?」
「はい…」
全て覚えていないふりをした方がのちのちめんどくさいことにならずに済むと考え記憶障害で全てを忘れたことになっている。
「ふーむ。名前がないと呼びにくいな…じゃあこれからは私が君の面倒をみてやろう。君は藤原雪弥だ。」
「わかりました。で、今はどこに向かっているのですか?」
「軍の基地だ。私が森にいた理由は今起きている異変の解決のためだった。だが敵を見失ってしまってな。だからその報告をしにいく。」
「そうなんですね。妹紅さんの上司は何て名前なんですか?」
「ん?私の上司はフランドール・スカーレット、現女王レミリア・スカーレットの妹だ。」
「!…そうなんですね。」
「なんでそんなことを聞いたんだ?」
「ちょっと気になって。」
「失った記憶に関係してるのかもな。もしかしたら元は軍人だったのかもな。」
「そうかもですね。」
そう言いながら俺たちはフランのもとに向かった。




