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聖凛能力学園  作者: ゆっきー
始まり
13/47

新たな異変の前兆

妹紅の相談を聞き終わった後さらに数人相談に来たがすぐに終わった。気づけばもう7時をまわろうとしていた。俺が帰ろうとしたとき、爆発音が鳴り響く。爆発音の方向を見ると妖夢と誰かがやり合っていた。妖夢は能力を使っていないのに対し相手は能力をバンバン使っていた。

 「こりゃ助けに入った方がよさそうだな。」

俺的には妖夢一人で解決できるのならそれに越したことはないのだが妖夢が押され気味なため助けに入ることにした。俺は窓から飛び降り妖夢の加勢に向かう。

 「妖夢、大丈夫か?」

 「あ、雪さん。はい、大丈夫です。」

 「こいつは何なんだ?」

 「最近能力者がよく暴れているのは知っていますよね。」

 「ああ、お悩み解決部の最近の活動のほとんどがそういう能力者を捕らえることだからな。で、つまりはこいつもそれってことか?」

 「はい。」

 「それじゃ、さっさと片付けるか。」

俺は地を蹴り暴れている男に近づく。男は俺の速さに驚き体勢を崩した。俺は体勢を崩した男に踵落としを食らわす。もろに食らった男はよろめく。

 「意外といい感じに攻撃が入ったと思ったんだがまさかよろめく程度とはな、普通なら気絶はしてると思うんだが…」

 「あの人、痛覚がマヒしてるんだと思います。何故そうなったのかわかりませんが、私も何度か木刀で斬っているのですがダメージを受けている感じがしない。」

 「ふーん。そうか。それなら、痛みではなく脳の揺れで気絶させるか。」

俺は再び地を蹴る。相手は防御の体勢に入るがさっきのダメージのせいでまだふらついている。俺はそんな男の顎をピンポイントで蹴り飛ばす。男は軽い脳震盪を起こし気絶した。

 「ふぅ、意外と簡単だったな。」

 「雪さんが強いだけですよ。彼は最低でもBランク程度の力はありましたよ。」

 「そうか。だがそれにしては弱かったな。まあつりあえず職員室に連れていくか。」

 「そうですね。」

そう言って俺と妖夢はその男を職員室に運んで行った。

 「また暴れる能力者が現れたのね。」

 「ああ、俺が受けている報告が正しければお悩み解決部の活動44回中15回はこういうやつを捕まえることだったはずだ。さすがに多くないか?」

 「ええ、私たちもそう思っている。でも未だに何が起きているのか手がかりもないの。」

 「そうですか…それじゃ、俺たちも解決に動きますよ。」

 「そうしてくれると有難いわ。」

 「それじゃあ明日から本格的に動きます。今日はもう夜遅いんで帰りますね。」

 「はい、あ、その前にお悩み解決部に伝えなきゃいけないことがあったわ。」

 「ん?なんですか?」

 「あなたたちの活動が評価されて能力の使用許可が下りたわ。それに今回の事件を解決するには能力も必要でしょう?」

 「そうですね。明日他の部員にも伝えます。では今度こそ帰りますね。」

 「ああ、引き留めて悪かったわね。」

俺と妖夢は職員室を後にして寮に向かった。Cクラスの寮とSクラスの寮は意外と近いため途中まで妖夢と帰っていた。

 「凄いですね。まだできて一か月程度しか経っていないのに能力の使用許可が下りるなんて。」

 「当たり前だろ。活動回数だけなら異変解決部より多い。学園側も大きな異変を解決する異変解決部と同じぐらい小さな事件を解決する部活が早く欲しかったはずだからな。それに異変解決部はあまり職員の依頼は受けずに自分勝手に異変解決をすることもあったらしい。最近はないらしいがな。そんな部活より依頼を受けてくれる部活の方が需要があるだろ?だから能力の使用許可がもらえるのは早くて当たり前だ。」

 「そんなもんなんですかね?」

 「そんなもんだ。それより、今回の事件…なんかヤバそうだな。」

 「どういうことですか?」

 「俺が報告書を作っているのは知っているだろ?」

 「はい」

 「報告書を作っているからこそわかる。今回の事件の関係者に共通点がないんだ。」

 「それってかなりヤバくないですか?共通点がなかったら犯人を捜すのも難しいですよ?」

 「まあその辺は何とかできるだろ。」

 「そんな楽観視してていいのですか?」

 「ああ、大丈夫だ。妖夢は今まで通り頼む。てかそろそろCクラスの寮だろ?」

 「あ、そうですね。じゃあまた明日です。」

 「ああ、また明日。」

そういって俺と妖夢は別れた。そして俺も寮に戻るのだった。

 俺が起きると時計の針は7時20分を指していた。HRは8時からのため急がなくていいのだが、俺の場合は7時半には部室にいないといけないため急がなくてはならない。

 「はあ、早く着替えないとだな。」

俺は素早く着替え、走って部室に向かった。走ってきたおかげでなんとか7時半前には着くことができた。何故7時半にはつかなければならないのか、それは…

 「入るわよ。」

 「ああ、入っていいぞ。」

俺がそう答えるとレミリアが入ってくる。俺が7時半に部室に来なければいけない理由だ。こいつは毎日7時半に昨日の活動報告をしてくるのだ。ほかのみんなは7時45分とかだからまだいいのだが7時半に来られると俺がそこから15分間暇になるのだ。だから全員7時45分に統一してほしいのだがこいつはそれを聞かないのだ。だから俺は毎日7時半には部室に来るようにしている。

 「昨日の報告は以上よ。」

 「そうか。あ、レミリアに言っておきたいことがあった。」

 「私に?」

 「まあ、お悩み解決部の全員に言うつもりなのだが、昨日お悩み解決部の部活での活動が評価され能力の使用許可が下りた。」

 「あら、そうなの。許可が下りるのは早いとは思っていたけどここまで早いとは思っていなかったわね。」

 「まあそうだな。あともう一つ、今日の放課後に部室に集合してくれ。」

 「集合ってことは他の子も来るのかしら?」

 「ああ、少し話したいことがあってな。」

 「そう。わかったわ。話は終わりかしら?」

 「ああ、もう教室に帰っていいぞ。」

 「そうね。じゃあまた教室でね。」

レミリアはそう言って部室から出ていった。その後俺は他の部員にも同じことを伝え、俺はその日聞いた活動報告を少しまとめて教室に向かうのだった。

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