異変解決後
異変は解決した。解決したのはお悩み解決部の柳雪とレミリア・スカーレットと公表され、お悩み解決部の知名度が急激に上がった。そしてそれから数週間が経った。
……
「雪~。昨日の報告をしに来たわよー。」
「そうか。昨日の報告はお前で最後だ。」
ここ数週間だけでお悩み解決部はかなり活動している。活動数を言うなら、俺が3、レミリア14、魔理沙10、霊夢12、靈華10、妖夢9、さとり16、合計44。学園の教員たちからも信頼されつつある。
「昨日の報告はこんなものかしらね。」
「ああ、分かった。教室に行っていいぞ。」
「ええ、雪も遅刻しないようにね。」
「当り前だ。遅刻したらなめられるかもしれないからな。」
「じゃあまたね。」
そして霊夢は教室に向かっていった。俺もみんなの報告をまとめて教室に向かっていった。
「それではHRを始めます。」
HRが始まっていた。最近はSクラスの奴らとも仲良くなりある程度話すようになっていた。
「今日の授業についてはこんな感じかな。そしてみんな楽しみにしてたかもだけど、もうそろそろ能力合戦の時期が来ました。日付は追って報告しますが最低でも6月には始まります。鍛錬を怠らないようにね!それじゃあHRを終わります。」
能力合戦とは、この学園の名物。学園が保有している無人島に送られ、そこで能力を使って対決するのだ。出られるのは各学年5人ずつ計15人らしい。その試合はいろんな企業が見ており、勝った学年は未来が保障されるレベルで重要なイベントだ。そしてそのイベントには異変解決部は出られないらしい。理由としては強いのと、なるべくいろんな生徒にチャンスをあげたいかららしい。俺たちのお悩み解決部は俺とレミリアだけ参加禁止が言い渡された。
「はあ」
「どうしたの雪。ため息なんてついて」
話しかけてきたのはフランだった。
「フランか。いや俺とレミリアは能力合戦への参加が禁止されてるからつまらないなぁと思ってな。」
「ふーん。そうなんだ。雪やお姉さまが出たら一年生の勝利が確定しちゃうからね。」
「フランは出るのか?」
「出ないよ。私の破壊する能力は戦いには向かないから。どちらかというと殺し合いとか敵陣への侵入だとかが向いてるかな。だから無人島でも戦いだと動きにくいんだよね。だから参加はしないよ.というかSクラスのほとんどは参加しないって言ってたよ。」
「そうなのか。てか当日俺とレミリアは何かが起きたときのために無人島の近くで待機しないと何だよ…めんどくさい…」
「そうなんだね。まあ私には関係ないからいいけど。」
「そうだな。てかもうそろ席に戻れ。授業始まるぞ。」
「うん。じゃあまたね。」
そして授業が始まった。気づいたらもう五時限目だった。
「よし、今日は軽く能力を使ってみんなで戦ってみようか。ただ本気は出すなよ。特に雪とレミリアの2人。」
「はーい。」
「じゃあ全員適当にやっていいぞ。」
全員自由に動き出す。そしてある人物が俺に近づいてくる。
「雪。私と戦ってくれませんか?」
近づいてきたのは咲夜だった。
「全然いいぞ。始めようか。」
「はい。ではいきます。」
咲夜と俺の軽い模擬戦が始まった。始まった瞬間目の前にいたはずの咲夜が姿を消す。そして俺に向かって無数のナイフが飛んでくる。俺はそれを最低限の動きで避ける。
「その程度で当てられるとでも?」
俺がそう問うと後ろから声が聞こえた。
「思ってませんよ。この程度であなたに届くとは思ってません。」
咲夜はそう言うと再びナイフが現れる。次は後ろからも飛んできていた。だが俺はそれを余裕で捌く。この程度で当たっていたらレミリアには勝てないだろう。レミリアに一度勝った俺がこれに当たったらレミリアの評価も少なからず下がるだろう。それは俺的にはしたくないのだ。だから俺は飛んでくるナイフをすべて避ける。
「もうケリをつけるか。」
俺はそう言い能力を発動させる。その瞬間咲夜は動けなくなった。
「何をしたのですか…」
「お前が持っているナイフへの重力を上げただけだよ。かなり重くなっただろう?それにお前自身の重力も上がってるしな。動けなくて当然だ。降参するか?」
「はあ…降参します。」
咲夜がそう言ったのち俺は能力を解除する。
「さすがお嬢様と互角の戦いをした方ですね。能力を全力で使っても勝てるビジョンが浮かびませんでした。」
「そうか。俺も少しは楽しめたからよかった。」
その後は俺は何もせず授業は終わり帰りのHRも終わり部室に向かっていた。普段は部室には報告書を作るとき以外ではいかないのだが今日からは少し変わった取り組みを始めることになった。それは俺がいろんな生徒の悩みを解決するという活動なのだがレミリアたちのように動き回るわけではなく生徒の話を聞いて俺が回答するような活動だ。俺よりさとりの方が適任だろうがさとりは一番部員の中で働いているためこれ以上仕事を増やすわけにはいかないため部長の俺がすることになった。
「はあ、俺ができるのか?」
そんな不安を持ちながら俺は部室の扉を開いた。




