夢現
「今夜はいい夜空だな」
僕がそうつぶやいた時、鈍い音が響き渡る。
振り返ると、そこには鉄パイプを持った男が3人立っていた。しきりに金を要求している。
その鉄の塊には血がついていた。どうやら僕は鉄パイプで殴られたようだ。
・・・ 痛みは感じない。なぜなら、僕は無痛症という病を患っているからだ。
無痛症という病は、文字通り痛みを感じない。さらには暑さや寒さも感じることができない。
いつからか覚えていないが、生きることがどうしようもなく辛かった時期だ。
急に目の前が真っ暗になり、目が覚めるとこの病を発症していた。
皆はこんな僕を哀れむだろう。しかし、僕は毎日夢のように幸せである。この病を患ってから、すべて僕の思い通りになるようになったのだ。
皆は疑問に思うかもしれない。たった今、鉄パイプで殴られたではないかと。
これは僕が望んだことだ。今日は悪党を退治するシチュエーションを楽しむ予定だ。 ・・・
「金が欲しいんだろ?ほらかかってこいよ」
僕の挑発に、男たちは激怒し殴りかかってきた。
遅すぎる彼らの攻撃をすべて避け、彼らに一撃お見舞いした。
僕は倒れている3人を見下し、
「弱いな」
と言葉を残し、その場を立ち去った。
強盗退治に満足し、今日は寝ることにした。
目が覚めた。
「今日は暑いな。。。」
僕はそうつぶやいた。また、憂鬱な一日が始まる。。。