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21 嫁さんとのデートの相談

「あの……田原さんはデートで映画館行きますか?」

「映画館?デートっていやホテルだろ」


相談相手間違えたかも……そう思うが、拓海は笑ってスルーするし他に聞ける人もいないしなぁ……


「ホテル以外には行かないんですか?」

「ん、まあブランドショップとかは行くが、最後はホテルしかないだろ。映画館なんて今時子供じゃないんだからな」

「それ、田原ちゃんみたいな汚い大人だけよ」


中原さんの言葉にフンとする田原さん。そんな田原さんに苦笑してから中原さんは聞いてきた。


「もしかして、あの彼女さんとの初デートかしら?」

「えっと、はい。実は友人からチケット貰って流れで……」

「ふふ、ラブラブねぇ。でも田原ちゃんは参考にはならないわよ」


まあ、かもしれない。でも、デートなんて初めてだから本当にどうしたらいいのか分からなかったりする。色々ネットで調べてみても下準備を色々した方がいいのか、それとも流れでいいのかもわからないし。それに映画観るだけでいいのかもわからないしね。


美星さんの時間を貰ってしまうし、出来ることは全部やりたいけど……やっぱりこうやって悩むのは変なのかな?とも思う。そんな俺の様子を察したのか中原さんはくすりと笑って言った。


「錦ちゃんはもっと気楽に考えていいと思うわよー。だってこないだ会った感じ錦ちゃんの彼女さん錦ちゃんにベタ惚れだったじゃない」

「そう……でしたか?」

「ええ。だから難しく考えなくていいと思うわよ」

「ま、このデートで愛想尽かされたら仕事に逃げればいいさ。お前の分の仕事残しといてやるからな」

「そうやってナチュラルに仕事押し付けないの」


そんな風にいつものやり取りをする2人に苦笑してから俺も少し肩の力が抜ける。そうだよね。美星さんも楽しみにしてくれてたみたいだし、一緒に楽しめるようにしないとね。


俺としては美星さんと一緒にいられるだけで凄く幸せだし……その感謝を伝えるためにもこうしてデートできる機会が出来たことは嬉しいしね。


琴音ちゃんともそのうち遊びに行ければいいけど……どのくらい好かれてるのかわからないし、嫌じゃなければ仲良くしたいものだ。本当に欲張りだとは思うけど、美星さんと琴音ちゃんと家族になるなんていう妄想までしてしまうくらいには俺は2人に好意を抱いているのだと思う。


いや……多分美星さんには好意だけでは足りないだろう。それこそさっきの中原さんの言ってたベタ惚れが正しいかもしれない。そんなことを思うのだった。






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