無謀な地図
朝飯を食べ終えた俺たちは寮を出た
「ところでアル君、アル君や」
ロレスは俺の袖をちょんちょんと引っ張った
「なんだ?ロレス」
「アル君のお父さんってどこにいるの?」
俺は服のポケットに手を入れ、綺麗に折り畳まれた紙を取り出した
「確かこれに寮からの地図が描いてあるらしい」
「なるほどなるほど〜」
紙を広げると、道らしき線と紙の右端に父さんと真ん中に書かれた四角が一つあった
……なんだこれ?これ、地図なのか?
「ん?……ん〜?」
ロレスは俺の後ろから覗き込むと首を傾げた
父さん……これじゃ分からんよ……
「ロレス、これ分かる……わけないよな」
「ふっふっふ〜アル君!僕を誰だと思っているのかな?このロレス・アンベルクだよ!任せたまへ!」
ロレスは手を腰に当てて言った
……ロレスには悪いが、めちゃくちゃ可愛いな
「じゃあ、よろしく頼むぞ」
俺はロレスの頭を撫でながら言った
「では、しゅっぱーつ!」
ーーーーーーー
「アル君……助けてぇ〜」
道を行ったり来たりしていた俺らだったが、遂にロレスが涙目になりながら助けを求めた
やっぱ、無理だったか……しかも何故か寮に戻ってきてるな……
「しかし、どうするか」
「無理だよぉ〜!こんなの〜」と言っているロレスと俺は寮の前で立ち尽くしていた
今回読んでくださりありがとうございます!!
結構間が空いてしまいました……
次回もいつになるか分かりませんが、読んで頂けると嬉しいです!