新たなる生活の朝
夜が明け朝日が上り、窓からは部屋に光が差し込んでいた
俺はその眩しさに目が覚めた
もう朝か……昨日は色々あって疲れたからな〜
……ロレスはまだ起きてないのか……起こした方が良いかもな
俺はベッドから降り、少し伸びをして目を擦り、部屋を見渡した
改めて見ると、俺が前世で暮らしてたアパートよりも少し広いな
俺はそう思うと、下で寝ているロレスに近づいた
「もう、そんなに食べられないよぉ〜ムニャムニャ……」
本当にこんな事言う奴がいるんだな……
「おいロレス、起きろ〜朝だぞ〜」
俺はロレスを揺さぶりながら言った
するとロレスはうっすらと目を開けた
「あ〜アル君だぁ、アル君も一緒に寝ようよぉ〜」
ロレスはそう言うと、俺の手を掴み、自身のベッドへと俺を引き込んだ
俺はそれに反応出来ず、ロレスと向かい合わせの形でベッドに寝転んでしまった
な!?ロレス、寝ぼけてるのか!?
「お、おいロレス!寝ぼけるなよ!」
「えへへぇ、アル君捕獲かんりょ〜」
ロレスは半目の状態で笑いながら言った
くっ!何故か可愛く見えてくる!
「この!離せー!霊手!」
俺は霊手を使い、ロレスの脇腹をくすぐった
「……アハハハ!キャハハハハ!や、やめてぇ!アハハ!」
ロレスがくすぐったがっている瞬間に緩んだ手をほどき、ベッドから出た
ようやく起きたか……これ、いつも続くのか?
「ふ、ふぅ……アル君、おはよう」
「あ、あぁ、おはよ」
「アル君、流石に起こす時にくすぐるのはダメだからね!」
ロレスはムスッとしていた
ロレスが寝ぼけてたと言いたいが……
俺は無言でロレスの両頬を軽く引っ張った
「ひゃいひゅゆよ!?」
「やってみたかっただけだ」
俺はそう言いながら手を離した、これぐらいは許されるだろ
それにしても結構柔らかいな……また触らしてもらうか
「もう!アル君!今度触る時は僕に言ってよね!」
ロレスはそう言って、ベッドから起き上がった
言ったら触らしてくれるのか
「ねぇアル君、今日はお父さんに会いに行くんでしょ?」
「あぁ、そうだが?」
「ならさ、朝ご飯食べてから行こうよ!」
「朝ご飯か……」
そういえば、昨日の夜から何も食べてないんだったか
「それは良いが、どこで食べるんだ?」
「え?ここの寮にある食堂だよ、まぁけど、料理は自分達で作るんだけどね……」
ロレスは苦笑いで言った
「へぇ、そうなのか……大罪魔法だからだろうな」
各自で料理を作るのか……
まぁ、前世でも偶に作ってたから一応人よりは出来るんだけどな、こっちでも母さんに教えてもらってたし
「よし!なら二人で作りに行くか!」
「え?アル君って、料理出来るの!?」
出来ないと思われてたのか……
「一応出来るぞ?」
「やった!なら、二人で早く作ろうよ!」
「さっき俺が言っただろ〜それ」
「はーやーくー!」
ロレスは俺の手を引いて部屋を出た
食堂に行けばもしかしたら他の大罪魔法の人達もいるかもしれないな
俺は食堂までロレスに引かれながら小走りで向かった
寝ぼけていた時の記憶ってあまりないですよね〜
ということで、今回も読んでくださってありがとうございました!
次回も読んでくださると嬉しいです!