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事例1

 酷暑の農業現場。

 若者は来ない。

 集まっても近所の数人。

 他はみんな都会へ出て行った。


 熱中症の危険の中、畑の面倒を見なくてはならない。

 害虫駆除も丁寧にやる。


 それでも収穫量は年々安定しない。

 日照りが続けば作物は枯れる。

 雨が降り過ぎても育たない。


 収穫量が減り価格を吊り上げれば、消費者から高いと叩かれる。

 そもそもこれまで赤字ギリギリに切り詰めてきたのに、彼らは当たり前に手に入ると思っている。


 次の担い手はいない。

 外国人実習生もいたが、お国に帰って行った。

 AIなんて不確かなものを試す余裕はない。


 しかしそう嘆いたところで、若者は都会に行きたがる。

 涼しい部屋に座ってパソコンに向かう仕事へ。


 職業選択の自由——行き着く先は、食糧難。

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