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エリアン:おはよう

ななて:おはようございます

エリアン:今日は朝から少し出かけてくるから家の家事よろしく

ななて:どこへ行かれるんですか?

エリアン:魔王城

ななて:そうですか。

エリアン:冗談だよ。そろそろこの杖が壊れそうだから直しに行くんだ。

ななて:そういえば、先生の杖はとても使い古されてますね。いつから使っているんですか?

エリアン:きずいた時にはもう手に握られてた。杖はほかの人から譲り受けることはできないから確かに自分のではあるけど、まあ、あの時の大戦で結構派手にやったから、その時じゃないかな。

ななて:確かに。魔物大戦で先生は活躍しましたからね。その杖がなければ、私はここにはいませんよ。

エリアン:感謝したまえ。ふふん。

ななて:そういうところですよ。感謝はしてますが。あの時は本当に生きているのかもわからなかったです。周りが死体だらけで、魔物は一切足を止めることなくこちらへ来る。隠れ場所なんてありませんでした。ほんとに、生きれてよかったです。家族のためにも。

エリアン:そうだね。ななては家族の分も生きなきゃね。

ななて:大役ですね。簡単には死ねません。

エリアン:もう、誰に魔法を教えてもらってると思っているんだか。私が教えるんだから、そう簡単には死なないよ。

ななて:はい。

エリアン:じゃあ行ってくるね。

ななて:いってらっしゃい。




どんな先生だったのですか?


エリアン:…。本当にわからない。



エリアン:えっと…杖専門店は…。あれ、なくなってる。…え、ダメじゃん。

かかふ:どうかしましたか?

エリアン:ああ、ここにあった杖専門店を探してるんだけど、つぶれちゃった?

かかふ:?俺はまだここに住んでから10年もたってないけど、今まで一度もこの街に杖職人がいるなんて聞いたことないですよ。

エリアン:あ。町、間違えた。

かかふ:え、ダジャレ?さむ。

エリアン:…。

かかふ:だって…。ごめんなさい。

エリアン:はぁ。あそこの町遠いのに…。今は飛べないし。

かかふ:ちなみに、その町の名前って「ヅオール」だったりします?

エリアン:そうだよ。

かかふ:ちょうどいい、俺も今からそこにいくんで、うちの荷台にでも乗ります?さっきお詫びとして。

エリアン:ほんとに!助かるよ。私はエリアン。ため愚痴でいいよ。

かかふ:ああ、あの魔法使いの。ぇ⁉魔法使いのエリアン!まじか。本物を見たのは初めてだ。

エリアン:恥ずかしいからやめて。

かかふ:ごめん。でも会えてうれしいよ。俺はかかふ。一応冒険者をやっているけど、最近はこの辺の貿易の手伝いをしているんだ。ちなみに、18歳だ。よろしく。

エリアン:同い年だね。

かかふ:そうなのか!?魔法使いだからてっきりもう少し年上だと思ってた。まあ、確かに容姿は幼いな。

エリアン:悪かったね、若くて。

かかふ:別に、嫌味を言ったわけじゃないって。ただすごいなと思っただけさ。俺の頭が硬いのが悪いんだ。

エリアン:まあいいよ。

かかふ:それじゃあ行こう。

エリアン:よろしく





エリアン:そうそう、この店だよ。やっぱり間違えてたな。

かかふ:見つかってよかった。俺はしばらくこの街にいるから、

帰るときになったらまた声をかけてくれ。

エリアン:帰りは飛んで帰るから大丈夫

かかふ:?なんで行きでは飛ばなかったんだ?

エリアン:そうか、かかふは魔法についてはあまり知らないのか。魔法ってねこういう杖に自分のイメージとそれに合った量の魔力を注いで、それでようやく発動するんだ。でも、杖自体がボロボロだと

かかふ:魔力量に耐え切れず壊れてしまうのか

エリアン:そう。しかも、壊れると治せないんだよ。だから、壊れそうになったらなるべく早めに直しに来ないと自分にあった杖をまた一から探さなきゃいけないんだ。それに、杖って高いんだよ。食器みたいに壊れたら買い換えようとは出来ないんだ。

かかふ:どれくらいするんだ?

エリアン:この杖の値段は覚えてないけど、私の弟子の杖は確か一生暮らしていけるくらいかな。

かかふ:それ払ったのか?

エリアン:いや、魔法使いって試験があってね。その試験で好成績を出すと杖を買うときにその成績によって値段を引いてくれる制度があるんだよ。私の弟子は結構な腕前だったからね、家一軒分で買えたんだ。ふふん。

かかふ:すげーな。やっぱり子は育ての親に似るんだな。

エリアン:いいこと言うね。じゃあ、今日はありがとう。

かかふ:おう。またな。

エリアン:うん。またね。




エリアン:よし、思ったよりいい状態に直してくれた。やっぱりこの店だな。

かかふ:あ!いいところに!なあエリアン、俺の馬車が壊れて動けなくなっちゃった。

エリアン:大変だね

かかふ:さっきの町まで魔法で連れて行ってくれないか?

エリアン:えぇ…。さっさと帰ってななてに魔法教えるついでに杖の性能試そうと思ってたのに。

かかふ:たのむよ。何ならエリアンたちの家まで送ってくれたらそこからなら歩いて帰れるし。エリアンも俺の町に歩いて来たんだろ?たのむ。

エリアン:一応冒険者じゃないの?…。じゃあ、いくつか仕事を頼むからそれやってくれるんだったらいいよ。

かかふ:ほんとか!ありがとう。この街からだと歩いたら4日はかかるからな。

エリアン:魔法で飛んだことある?

かかふ:ないな。

エリアン:そうか。じゃあ、吐かないようにしてね。

かかふ:え?

エリアン:じゃあとぶよ。

『フロー』

かかふ:......。なんだ?なんだか少しずつ気持ちが悪くなってきた。

エリアン:早くない?もう少しだから。がんばって。

かかふ:(これは無理だって!!)う





エリアン:よしついた。お疲れかかふ。

かかふ:もう無理。

エリアン:ちょっと待ってね、今魔法解除するから。

(シュン”)

かかふ:あれ、なんか治った。

エリアン:魔法って、相手にかけるときは相手の体の中にそのまま魔力を入れるから、かけられた側は体の中で何かがぐるぐるしてるって感じて酔いやすくなるんだよ。何回か経験したらなれるんだけどね。

それにしても、かかふは回復が早かったね。一応回復魔法もかけようと思ってたけど。必要なさそう。

かかふ:早くて助かった。今にも吐きそうだったから。

エリアン:かかふって魔法使えたりするの?

かかふ:いや、今まで一度も魔力があるとは言われたことないな。

エリアン:そうなんだ…。まあいいや、回復したならこのあとはビシバシ働いてね。

私が消費した魔力分。

かかふ:(どれくらいなのかわからないけど、なんか多そうだな。悪い顔してるし…。)


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