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サフィアスside Part1


ある日父上に呼び出された。

どうせ再婚の話しだろうと思い部屋に向かった。

コンコンとドアをノックし、執務室に入るといつもと変わりのない、眉間の皺を常備した父上がいた。


「なんの御用でしょうか?」


「あぁサフィアスかそこに座れ」


俺が黙って腰を下ろすと、父上が話しはじめた。


「再婚の事について、話そうと思ってな。」


父上は、今度アメジスタリス家の令嬢と再婚する。

その令嬢、貴族の婚姻が嫌で平民と駆け落ちし、出戻ってきた、女である。正直反対だった。

だが父上は、そんな女だから御し易いと思い、再婚話しを申し込んだ。今更なんか、話すことがあっただろうか?


「なんでしょうか?」


「再婚の相手のアメジスタリス家の令嬢以外にも、その娘もついてくることになった。その事を報告しておこうと思ってな。」


「その娘平民の血を引いていますよね?

そんな娘を公爵令嬢にしてしまって大丈夫ですか?」


「しょうがないだろう。あのシンサスに頼まれたのだ。シンサスは、身内に厳しいからな。そのシンサスが、あの娘を引き取って欲しいと頼んだのだ。

とても美しく、賢いらしい。」


「そうなんですか、名前はなんと?、」


「名前はないらしい。つけてないと、こっちに任せると侯爵家の当主が言っていた。」


「名前がない!?そんなことあるんですか?」


「まあ、あるらしい。この話しからも、その娘の生活環境が察せるだろう?シンサスが、私に頼むのもわかる」


あの将来有望な、シンサスが認める娘に興味が湧いたのは、確かだった。だが、優しくするつもりも家族づらするつもりもなかった。今となっては、説得力のかけらもないが、、


とうとう再婚相手が来る日になった。

その日は、外に出てお迎えする事になった。

部屋で待てばいいのに、わざわざ外に出て迎えるらしい。どうせ、なんか考えがあるのだろう。


外で待っていると、馬車が入ってきた。五大貴族の中の侯爵家らしい立派なものだった。

馬車の扉が開き、最初に出てきたのは、父上の再婚相手だった。噂通りグラマラスな感じの美女だった。

だが、その後出てきた少女に俺は、目を奪われた。

俺だけではないだろう、この場にいた全員が彼女のことを見ただろう。それだけ彼女は、目を引いた。


アメジスタリス家では見ない薄紅色の髪に薄めのアメジスト色の目、整った顔立ちは人形のようだ。

だが、細い手足が庇護欲をそそる。成長が非常に楽しみだ。

この時点で俺はもう彼女が好きだったと思う。

公爵家の嫡男なのに情けない。完全な一目惚れだった。しかも初恋なのだからタチが悪い






Part1と2をくっつけたものになります

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