転生幼女また圧迫面接を受ける
その日は、変だった。
朝からレンカに起こされた。
そして、お風呂に入れられた。
こんなこと、この4年間なかった事だ。
そして髪を解かされキレイな服を着せられた。
この時点で察するべきだった。
前にキレイな服をきた時はなにが待っていたのか知っているんだから。
一生の失態だ。
お、待遇改善か?とか思ってしまったでは無いか。
そんなことがあるわけない。自分で言ってて悲しくなってきた。
ちなみにいつ気付いたのかと言うと、当主の部屋の前についてからだ。鈍いぞ鈍すぎる。
そして部屋の前には、2年ぶりのシオナお母様が待っていて、私を見た途端睨んだ。
何このデジャブ感。また、私はあの狸爺(シラルドお祖父以下略)の圧迫面接を受けないといけないのか、私は今すぐ回れ右して帰りたくなったが許されるはずもなく、シオナお母様が扉を叩くのを黙って見ていた。
「失礼致します」
と言ってお母様が入って行くのを見て、
私は、
「失礼します」
と言って入った。
ささやかな反抗だ。
だが、部屋の中にシンサス叔父様がいるのを見て、お母様に合わせておくべきだったと思った。
叔父様は、私がわざとお母様に合わせず少し砕けた敬語を使った事に気づいていて、肩を震わせて笑っていた。そこまで笑う事じゃないじゃん!
ちなみにお母様とお祖父様は気づいて無いようだった。お母様は、私が喋った事に目を丸くして驚いていた。
いや、私人間だから4歳が喋るとか普通だから、珍獣を見るような目で見ないでください、お母様。
お祖父様は、話した時にちらっと私を見て、すぐに視線を戻していた。
「まぁ座りなさい。」
私は革張りのソファに、腰をかけた。
「シオナ、再婚の際にななしも連れて行ってくれるかい。今日話したいことはそれなんだ。」
本当に公式でななしらしい。
てか、私の意見は? 私にも聞け!私の話なんだから
「どうしてでしょう。この家に置いて行き、政略結婚の駒にすればいいのに。」
「お前にはわからないかも知らないがね、あの筆頭公爵家には嫡男がいる。」
「それは、知っていますが、、」
「はぁ、、だからね、もう跡取りが決まっているんだよ。だから、結婚できても直系の血筋にアメジスタリス家の子がいない。だが、もしこの子が嫡男と結婚すれば、その子どもが筆頭公爵家を継ぐことになる。」
「この子供がそんな重要だとな事出来るとは思いませんが。」
「この話は、私が言い出した事ではない。シンサスが言い出した事だ。詳しくはシンサスに話して貰おう。」