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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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行き先

 其処は敵対している場所であり、何故ここに移転したんだと不思議に思った。


 組合長同士は仲が良いから俺等も仲良くしろということか?


「冒険者組合は何処だ?」


「料理教室です」


 お前達はお料理でもしていろと言わんばかりにくすくすと笑う商業組合員達。


 覚えていろ。


 必ず報いを受けさせてやる。


 一号二号は怪我が全開してみなぎる力を抑え料理教室の扉を開いた。


「おい、ラングドシャが焦げてるじゃねぇか!」


「あぁ?チョコレートに塩入れといて何言ってやがる!」


 一号二号はみなぎる力が抜けて力無く立ち尽くしている。


「其処の冒険者!早く入ってお菓子を作って下さい」


 呼ばれた方を向くと見た事ないちびが冒険者達を指揮している様だった。


 一号二号はちびに近付いていく。


「俺達を指揮するとは」


「何様のつもりだ」


「ラン先生様だ」


 と周りから突っ込みが入った。


「しっかり手を洗えよ、手伝わねぇ奴にはやらんからな!」


 一号二号は石鹸でしっかり手を洗う。


 言われた通り、小麦粉、卵白、砂糖、バターを丸形の深い鉢に入れ混ぜる。


 するとラン先生直属の生徒が様子を見に来た。


「てめぇ、何で手で混ぜてんだ?」


「混ぜろと言われたからだろ」


「周りを見て状況確認しろ、てめぇは冒険者だろ」


「あれは?」


「泡立て器だ」


 一号は泡が立たねぇと言いながら混ぜていた。


 二号の方はというと。


「おい、絶対に間違えるなよ」


「大丈夫だ、何度も聞いた」


 チョコレートを丸形の深い鉢に入れ溶かしてから砂糖を入れる。


「俺は甘党だから多めに入れていいか?」


「甘くても構わん、どうせお前が食うんだからな」


 さー。


 気持ち良い音をさせながら砂糖をいれ、木のへらを使って丁寧に混ぜていく。


 その手さばきは周りの生徒達も唸っていた。


「お前はお菓子職人の方が向いてるぜ」


「そうか?褒められると照れるな」


「俺達は褒められることなんざねぇからな」


「だっはっはー」

「だっはっはー」


 ラン先生直属の生徒が見回りに来た。


「よし、上手くやってるな。お前、味見して味を確かめてみろ」


 溶けているチョコレートを少し口に入れる。


「おぇ!」


「何だ?」


「どうした!」


 チョコレートを吐き出すと生徒達が寄って来る。


「毒が入っている」


 毒と聞いて料理教室の生徒が騒然となった。


 ラン先生直属の生徒は毒が入っているチョコレートを味見しようと、止めろと言う生徒達の声を効かず舐める。


「おぇ!」


「だから言ったろ!早く毒消し薬を持って来てくれ」


「お前が入れたのはこれか?」


「あぁ、それは間違いなく砂糖だ」


「両手を出せ」


 さー。


 俺の両手には大盛りの砂糖が載っている。


「舐めろと言うのか?」


 あいにく俺は甘党で、これくらい朝飯前だ。


 両手で顔を洗う様に豪快に口に入れる。


「甘おぇ!」

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