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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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流行

「何処を歩いてもソリを引く奴ばかりだ」


「ソリは雪山を滑るだけじゃないからな」


「ああ、重い荷物を運ぶのも楽だし」


 子供から大人まで大人気だ。


「噂の生き物を見かけた」


「最近は街中をうろついているな」


「この間はソリにさつま芋を載せて魔物の住処に消えて行ったぞ」


 噂をすれば奴がいる。


 お使いを頼まれたのか?ソリに荷物を載せている。


 受付嬢は中に通すと、暫くして口の周りをチョコレートまみれにして出て来た。


 受付嬢に口周りを拭いてもらい空のソリを引いて出ていく。


 あの生き物が街中を徘徊しているせいで

 商業組合では初心者用のソリが飛ぶように売れている。


「この間、商業組合で騒ぎを起こした冒険者達が半分になったソリを引いて教会に行ったらしい」


「上級者用を買っておけば怪我しないですんだのにな」


「冒険者はけちっちゃ駄目だよな、どうせ無茶するんだし」


「しかし、どう滑ったらソリが半分になるのかね?」


「さぁな」




「急患です!」


 分かりました、こちらの寝台はいっぱいです、こちらの床に寝かせて下さい。


「先生、助けてくれ」


「痛みますか?」


「いてぇ!先生、痛みを止めてくれ」


「折れてますね、どうされたのですか?」


「依頼でしくじってしまってな」


「依頼ですか?」


「ああ」


「ここにいる患者は皆さん依頼をしくじった人ばかりです、そんな強い魔物でも現れたのですか?」


「ああ、ソリを引いている生き物を調査しようと思ってな」


「その生き物にやられたと?」


「あぁ」


「雪舟、貴方にやられたそうですよ」


 振り向けば奴がいる。


「なんで奴がいるんだ」


「ここには雪舟に運ばれて助けられた方が大勢居るんですよ」


「…許してくれ」


「こんな可愛い子のせいにするなんて、貴方の治療は後回しです」


「先生!違うんだ!待ってくれ!先生ー」




 最近、冒険者が少ないな。


 トレント達が移動して来たせいか生態系に変化が起こったのかもしれない。


 そのせいで魔物はいなくなり冒険者は仕事が無くなった。


 本来は喜ばしい事なんだが変化が起こっているのはそれだけではない。


 ここ迄来るのに見掛ける人はソリを引いている者ばかりだ。


「組合長!大変です!」


「どうした?」


「教会から苦情がきています」


「どういう事だ?」


「教会の治療室が冒険者で埋まって居るそうです」


「そんな危険な依頼は無かった筈だが?」


「どうやら山でソリ遊びをして怪我をしたと」


「冒険者はちょっとやそっとでは怪我などしない筈だが、これが冒険者が少ない理由かもしれないな」


「治療室の先生の話では冒険者は皆一様に飛んだと言う話でした」


 飛んだだと?

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