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魔法

 ジャンとランは朝から学校で僕はお昼から教会なので、それまで家の仕事をして教会に行く準備をしていた。


「こんにちは」


「ごめんドナ、今日は教会に行く日なんだ」


「そうなんだ」


 ドナは僕と遊ぶのを楽しみにしていたらしく、しゅんと俯いてしまった。


「そうだ!ドナも教会に行かない?僕も一人だと寂しいと思ってたんだ、ジャンとランが一緒に学校に行くのを見て楽しそうだなって」


「行く!私も一緒に教会に行く!」


 教会に着くと案内所で何の教室がやってるか確認する。


 ドナも教会に行った事があると言っていたので教会の教室は無しだ。


「行こうドナ!」


「何処の教室に行くの?」


 もちろんあの教室だ。


「であるからして…」


 分からないし何を言っているのか理解出来ない。


「デコ大丈夫?」


「それでは外の練習場でやってみましょう」


「うーうーうー」


 唸り声をあげるだけで何も起こらない。


 ドナを見ると身体が光っていて僕も負けてられない。


「うーうーゔー」


 なんか出た!可愛い可愛いおならが出てしまった。


「加護を解放してないと魔法は使えないよ?」


「え?そうなのってドナは解放してるの?えー解放してないの僕だけ」


 ドナを見て真似しようと、あっちをじろじろ、こっちをじろじろ。


 そして、うーうー唸っていると「なんか出た」


 光だ!とても温かい光でこれが魔力、魔法なんだと思う。


 ドナは俯いて顔を赤くしていたが直ぐこっちを向いて驚いていた。


「ドナー出来たー」


「デコ凄い!加護を解放したんだね」


「?解放してないよ?」


「え?」


 あり得ない、あれは間違いなく私と同じ光属性魔法ライト。


 人族は魔力を生み出し魔法を発するのが苦手で、加護やスキルの補助が無いと魔法が使えない。


 魔族は魔力を生み出し魔法を発するのが得意で、加護やスキルの補助が無くても魔法が使えると言われている。


 デコは間違い無く人族で、だとしたら可能性は一つ。


「ゴッドスキル」


「ドナ何か言った?」


「凄いね!どうやって魔法を使ったの?」


「見ててよ。うんとね、こうやって、うーうーゔー。違うんだ!こうやってうーうーゔー。さっきは出来たのにー」


 魔法の教室が終わった。


「じゃあ帰ろうか」


「デコ実は…」


 実はドナは教会で暮らしていて、僕に気を遣って言い出しにくかったのか?


 僕が教会で学ぶ時はドナが仕事かどうか案内所で聞いて、仕事が無かったら一緒に教室へ行こうという事になった。


 ドナと一緒だと楽しいけど一人で帰るのは寂しいな。


 明日はどの教室に行こうかな、そうだ明日はドナの行きたい教室にしようと思いながら歩いていると寂しさは消えていた。

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