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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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護衛

 管理人室はアスレチックパークの入口に建てられている。


 こんこん!


「おじさん居ませんか?」


「ちびか?外は寒いだろ?中に入りなさい」


 おじさんは薪の暖房でさつま芋を焼いていた。


「食べなさい」


「ありがとうございます」


 僕はポチの護衛の話を切り出すと、おじさんは渋い顔するとこう言った。


「護衛はしない方がいい、私の側に居る方が危険だ」


 ポチと護衛の兵士も渋い顔をしながら、さつま芋を頬張っている。


「貴方がそう言うなら余計に護衛して欲しくなったわ」


「信じて貰えないみたいですね、皆さん付いて来て下さい」


 おじさんに付いて行く。


「私から離れて下さい」


 おじさんは剣とさつま芋を持ち二刀流のような体勢を取り、下段に剣を中段にさつま芋を構える。


 其処にトレント達がやって来た。


 僕が見えたのは中段に構えるさつま芋を頬張る姿だけだった。


「終わりました」


 大量のトレントの枝を残してトレント達は去っていった。


「どうですか?私の側に居ると危険でしょう?」


「貴方はさつま芋を食べただけでしょう?」


 兵士も頷いている


「それに貴方はここで何をしているのかしら?」


「私はここの管理人です」


 ポチと兵士に強さと信頼を勝ち得たかは分からない。


 そしてこれが護衛なのかは分からないが、さつま芋を食べながら魔導スライダーで滑り、先頭に立ってトレントの枝を切る姿は何とも不思議な光景だった。


 これでポチが安心して滑れるなら良かったと思う。


「デコ、スノーボードとソリを交換しようぜ」


「いいよ」


 外壁の魔導スライダーは靴でも滑れるがスノーボードやソリを使った方が速く滑れる。


 雪舟が使っている魔導ソリだとその速さは計り知れない。


 安全第一の僕には靴で滑るのが丁度いい。


「えい!」


 つるん!


「かはっ」


 思い切り背中を打ってイチゴの笑い声が響く。


 呼吸を整えると、僕はイチゴにも滑るように訴える。


「イチゴの滑りを見てみたい」


 イチゴは笑いを止め、そして忍び足でそっと足を乗せる。


 つるん!


「こはっ」


 僕の笑い声が響いた。





「ちび達がスノーボードやソリを持って山の麓で遊んでいるらしいな」


「なんだ?スノーボード?ソリ?」


「商業組合で売り出してる遊び道具で、それを使って山を滑り降りるそうだ」


「最近は魔物も出て来ないから危険は無いみたいだしな」


「それなんだが変な生き物がソリを引いているのが目撃されててな」


「生き物?魔物じゃないのか?」


「その辺はよく分からないらしいが危険は無いみたいなので放置していると」


「生き物がソリを引いてる時点で危険なんじゃないか?」


「確かめる必要があるな」


「そうだな、依頼に出てないのが残念だが街の平和の為だ」


 二人は冒険者組合を後にした。

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