侵攻
「総司令、魔物達が国境を越えました」
恐れていた事が起こってしまったか、監視をさせていた兵からの報告によるとトレント共が一斉に走り出し、一瞬で辺りを呑み込んだという。
このままでは国境近くの村を呑み込むのは遅くはないだろう。
何としてでも魔物の侵攻を止めなければ、いずれは帝国いや全ての国が呑み込まれ世界は滅ぶだろう。
しかし我々には打つ手が無い、指を加えて黙っているしか無いのか?
数の力では駄目だ、個の力が必要だ。
「武闘大会だって?」
「ああ、何でも魔物の侵攻を防ぐ為に優れた者を探ししいるらしい」
帝国の冒険者組合でも噂が入ってきていて酒の肴になっていた。
「そんなまどろっこしい事しねぇで俺が確かめに行ってやるよ、噂通りかをな」
「噂のトレントには魔法が効かないらしいが物理特化のお前なら遅れを取る事はないだろう」
「S級ゴーレムキラーの称号の恐ろしさを思い知らせてやれ」
「ああ」
「一人で行くのか?」
「木こりに負ける訳にはいかねぇからな」
「やっと着いたぜ」
装備は大斧にした、ゴーレム相手なら大金槌を使うんだがな。
それにしても見張りの兵士が妙な事を言うから少しばかり緊張するぜ。
「お前は冒険者か?昨日は死者が空を飛んでいた、気をつけろよ」
トレント達と死者が空を飛ぶ、兵士が冗談を言ってないのは分かる。
取り敢えず死者が現れたら撤退だな。
しかし何も無いな、暫く歩くと何かが近付いてきた。
「やっと来たか」
大斧を構えると薙ぎ払った。
こんなものか、トレントの枝が落ちて10回の薙ぎ払いでトレントは逃げたした。
「来たか」
きーん!
大斧の斬れ味が悪い、それにスキルを多用してるので体力の消耗が激しい。
これはやばいぞ。
「ほっほっほーこれを使うといい」
不気味な声が聞こえたと思ったら一本の剣が地面に刺さっていた。
がきーん!
大斧が壊れてしまったが素早く剣をとり
薙ぎ払った。
!何だこの剣は、とんでもねぇ斬れ味だ、斬った音がしねぇ。
しかし数が多すぎる。
「おい、もう一本ないのか!」
「ほっほっほー欲張りじゃのう」
もう一本剣が地面に突き刺さる。
「ありがてぇ」
ここからは体力勝負だった。
朝から夕暮れまで剣を振り続けているせいで両腕の感覚がねぇ。
トレント共はまだまだ控えている、俺はここで終わるんだなと両手の剣が地面に落ちた。
俺は力尽き空を見上げると何か飛んで来る。
うつ伏せになって手を組んで目を瞑っていた。
「あれが死者か」
俺の前に降り立つと俺が落とした剣を拾いあげた瞬間にトレント共は束になって襲い掛かった。
「終わりました」
「終わりましただ?」
トレント共は去り大量の枝が残されていた。




