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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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対決

 苺入りチョコレートの作り方は知られているけど、明らかに作り慣れてない。


 僕はジャンやランの手伝いをしたり自分で作ったりしたからよく分かる。


 加護の恩恵のない者が料理をする難しさは僕が一番知っている。


「僕なら手軽に美味しい苺チョコレートを作れると思います」


「貴方は私より美味しい苺入りチョコレートを作れるっていうの?」


 話が大きくなりお菓子対決をする事になった。


「何だ何だ?」


「どっちのチョコレートが美味しいか対決するんだってよ」


「面白そうだな」


「見に行こうぜ!」




 教会にある料理の教室で対決をする。


 材料はチョコレート、苺、砂糖だけ。


 相手の方を見るとまわるチョコレート工房が置いてあるが、僕の方はというと片手で持てる鍋だけだ。


「貴方、その鍋だけで何を作る気かしら?」


「お菓子です」


 真面目に答えたのに失笑されてしまい、観客は大笑いだ。


「デコ!頑張ってー」


「ちび!負けるんじゃねぇぞ!」


「ちび!鍋を振り回すんじゃねぇぞ!」


 応援してくれてる、いや野次も飛ばされてる。


「俺が仕切るぞ!」


「お願いします!」


「では始めろ!」


 じゃーん!


 お父さん、その楽器どっから持ってきたの?


 僕は鍋でチョコレートを溶かす。


 終わり。


「ちび!どうした!」


「ちび!動け!」


「ちびー!」


 観客から叫びが聞こえるが、終わったのに何をすればいいのかな?歌でも歌う?


 今度はちびと叫びながら手を叩いていて、僕は手の鳴る方に行けばいいのかな?


 僕は相手のお菓子作りを見る事にした。


 苦いチョコレートに苺。


 あんな小さい苺ならチョコも悲しむだろうな。


 型に入れて回すだけだが、やっぱり堅そうだ。


 原因は苺が小さい為にチョコレートが入り過ぎている事。


 チョコレートが厚いと石のように堅くなるから人が食べれる物じゃなくなる。


「出来たわ」


「僕も」


 観客がまた騒ぎ出した。


「ちび、チョコレートを溶かしただけだろ!」


「俺はちびに賭けたんだぞ!」


「終わりだ、強制労働が俺を待っている」


 あの人達は冒険者かな?賭け事してたから、あんなに叫んでたんだね。


 じゃーん!


「これから二人ずつ試食を開始する、二列に並べ」


 最初は賭け事してた人達で、まずは相手のチョコレートから食べる。


「堅い、食べられなくないが」


「勿体ないから舐めた方がいいな」


 次は僕のチョコレートで、木で出来た串を二人に渡す。


「ちび、この串でチョコレートを食べろというのか?」


「ちび、この串でチョコレートを突き刺せばいいのか?」


 冒険者ぽい人達が一生懸命に、どろどろになったチョコレートを串で突き刺している。


 観客達もその不気味な姿を見つめていた。


「この串で苺を刺して下さい」


「ちび!騙したな!」

「ちび!騙したな!」


「苺を刺したらどろどろのチョコレートに入れて下さい」


「ちび!苺がどろどろになったぞ!」

「ちび!苺がどろどろになったぞ!」


「では食べて下さい」


「んもーーーーーーーー!」

「んもーーーーーーーー!」

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