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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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 私は冒険者組合長室で事務仕事をしている。


「お姉様、お茶を淹れましょう」


「頼む、お前の淹れたお茶が飲みたかった」


「お姉様、粗茶だよ」


「ありがとう、やはりお前の粗茶は最高だな」


「ありがとう、お姉様」


 そして優雅にお茶を嗜んでいると心が癒されるな。


「お姉様、大変です!トレント達が攻めて来ました」


「慌てるな!お茶が先だ」


「そうだね、私もお菓子にするね」


「そもそもトレント達は森から出て来ない筈だぞ、どうやって攻めて来たのだ?」


「うん、トレント達は空を飛んで来たよ」


「やはりな、私の読み通りだ、では私も空を飛ぶとしよう」




 ばたん!


 痛い、重い瞼を見開きながら荒らされた寝床を見上げた。


 やはり落ちたようだ。


 今迄トレントなどかほどの興味もなかった、それが夢にまで出てくるとは。


 トレントの大移動から10万の帝国軍撃退まで、これが事実だから恐ろしい。


 街を襲う事無く例の魔物の住処に移動するなど、あそこには何かあるのか一度冒険者に依頼しなければな。




 冒険者組合に着くと恐いもの知らずな冒険者は行くだの行かないだの話をしているが、私はそのまま組合長室に行って事務仕事をしていた。


 こんこん


「お姉様、遊びに来ました」


「ちょうど良かった、お茶を淹れてくれ」


「え?お茶ってどうやって入れるの?この葉っぱを入れるの?」


「あーやめろ!」


 湯呑み茶碗にお茶の葉っぱがこんもり入った。


「お茶っぱが入ったな」


 夢と現実が私を混乱させる、どちらが夢でどちらが現実なのか。


 私は自分でお茶を淹れた、これが現実だな。


「お姉様、私も飲みたい」


「…でそっちは変わった事はないか?」


「無いよ、そういえば最近トレントの枝や丸太が持ち込まれてるみたい」


「トレントだと!誰が持ち込んだのだ」


「おじさんだよ」


「おじさんだと!」


「身なりからして木こりだって話だよ」


「そうか、木こり?」


「木こりがどうかしたの?」


「お前は今噂されている木こりを知らないのか?最強の木こりが例の魔物の住処にいるらしく、その木こりが空飛ぶトレント達の枝を切ってるらしいっていう噂だ」


「そうなんだ、私はお菓子しか興味ないしお姉様お菓子食べる?」


「ああ頂こう」


 ぱりっ「これはお前が前に食べていた物だな」


 ぱりっ「うんポテトチップスだよ」


 ぱりっ「美味しいよね?」


 ぱりっ「ああ美味しいぞ」


 ぱりっ「その木こりは10万の帝国軍より強いらしいぞ」


 ぱりっ「興味無いけど、その木こりも空を飛ぶかもね」


 ぱりっ、私は飛べなかったがな。

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