悪報
10万の帝国軍敗れるの報は瞬く間に世界に広がり帝都にも伝えられた。
がしゃん!
「あやつら余に泥を塗りおった」
「陛下、帝国軍は人類最強です魔物達に万に一つ遅れを取ってしまっただけです」
「あやつらを余の軍に置くことは許さぬ」
宰相室では。
困ったものだ魔物達に負けたからと10万の帝国軍を捨てるとはな。
しかしどうにも解せん、あの魔物にやられたなら話は解る、だがトレントが空を飛んだと言う戯言など誰が信じる事が出来る?
しかも品性の欠片もないあの噂はなんだ?お伽の話でさえあんなに酷く無いぞ。
これでは当分侵攻は出来ないな、10万もの装備を失ったのだから。
そして帝国領に攻めてくる可能性もある魔物の住処を監視しなければ。
「帝国軍が撤退したのですか!」
「そうだ我々が国境付近に着いた時には誰一人居なかったそうだ」
私の故郷だから分かる、10万もの帝国軍に攻められて戦えるとは到底思えない。
あるとしたら魔物の住処で冒険者時代に多くの話を聞いた。
魔物の住処では何もするなと。
「明日には我々も王都に戻る久し振りの故郷だろ?ゆっくりするといい」
「はい」
デコ達に会いに行こうか、もしまた帝国軍が攻めて来たらと思うと、真相を確かめずにはいられなかった。
魔物の住処に行かないと、騎士団は魔物の住処には入らなかったと言っていた。
森だ、何も無い場所の筈、私は剣に手を置き警戒しながら進むと何やら軍事施設のような物があり、軍事訓練を行っているのだろうか?
木で出来た砦か?魔物の住処で何が行われているのだろう?
「誰だ!トレントだと!」
トレントが現れると同時に枝で威嚇してくる。
私を挑発しているのだろう、体勢を低くしてじりじり離れる。
よし!逃げられると思ったが、トレントが追い掛けてくる。
駄目だ追い付かれる、私は覚悟を決めて剣を抜く。
するとトレントが一体トレントが二体と、気付けばトレントに囲まれてしまって、一斉攻撃で剣を飛ばされてしまい万事休すか。
しかし突然トレント達は滑るように消えた、まるで興味を失ったかのように。
私は剣を捨て急いで魔物の住処を脱出した。
10万の帝国軍を撤退に追いやった話は真実だと感じた、それくらい圧倒された。
私は騎士団の天幕に戻り報告した。
「一人で魔物の住処に行っただって?」
「はい」
「それで剣を捨てて帰って来たと」
「はい、トレント達に襲われました」
「取り敢えず無事で何よりだ我々も情報収集していたところだ」
「暫くは帝国軍が攻めてくる事は無いだろう我々は予定通り王都に帰還する」
「ですが帝国軍攻めて来る可能性は「無い!お前も闘って分かっただろ」
「はい」
私がもっと強ければ、もっと強くなりたい。




