帝国
「皇帝陛下、道が開きました」
「兵を集めよ、開戦だ」
「大変です!帝国軍が国境に兵を集めてる模様!その数およそ10万」
遅かったか。
「陛下、戦いの準備を指揮は私が執ります」
責めて近衛騎士団長が居てくれれば。
「これより騎士団は国境の防衛に就く」
近衛騎士団長代理が騎士達を纏める。
私も騎士団として後方の防衛に就く、初陣がこんなに早く来るなんてね。
「身体が痛い」
私の朝は早く、トレント達が日の出から活動するのは日を十分に浴びてるからか、土地の栄養がいいからか。
トレント達の枝がもう伸びていて、綺麗好きなのか毎日枝を切ってくれとせがんでくる。
何故だ?今の私は剣を持っていないのに顔を覚えられたか?
今日の枝切りを終えたが何時も最後に現れる枝は今日も切れなかった。
明日はお休みを貰い、帰ってゆっくり身体を休めよう。
明後日が恐い、あー誰か枝を切ってくれないだろうか。
「進軍せよ!日の出と共に一気に攻め込むぞ」
「隊長!様子がおかしいです」
「何があった」
「何も無い場所の筈が森が出来ています」
数日前の密偵の話では何も無かったと言っていた筈だ。
「構わん森を突っ切れ」
「総司令!前線からです!」
「何だと!前線が壊滅しただと!」
「はい、怪我人はいないのですが攻撃を受けて撤退したとの事です」
まさか「あの魔物が戻ってきたのか!」
「いえ闘っているのは別の魔物です」
「別の魔物が居るのか!」
「はいトレントです、集団で襲って来てるようです」
「トレントなら焼き尽くしてしまえ!魔法師団にファイアストームの準備をさせろ」
あの魔物がいなければ大丈夫、ここさえ落とせば帝国の勝利だ。
「準備出来ました!」
「発動しろ!」
炎の嵐がトレント達を襲って逃げるように散っていった。
「全軍、前進だ」
どうやったか知らんがトレントを呼び寄せて護らせるとはな。
「トレント如きでは我が軍を止められんぞ!」
しかし不気味な場所だなと一抹の不安を拭えないでいる。
トレントは撃退したが嫌な予感がすると、それは全軍が魔物の住処に入った時だった。
「ほっほっほー今日の担当はお前達か」
太く重低音な声が響いた。
「しまった!罠か!全軍一時後退する」
「総司令!見えない壁が有り後退出来ません!」
「何だと!」
散っていったトレント達が戻って来て囲まれてしまった。
「ええい!今度こそ焼き尽くしてやれ!」
「総司令!魔法が効きません」
「何故だ!さっきは逃げ出したのに」
「魔法は効かぬよ、刃物しか効果はないぞ?ほっほっほーでは始めるとするかのう」




