木材
僕は受付でトレントの木材について聞いてみた。
木の魔物トレントの森はとても危険で熟練者でないと討伐は難しいらしく、木材は高値で取引され強度は鉄以上という。
掲示板にトレント討伐募集してみた。
「ちびがトレント討伐?」
「今日の話題はフルプレートアーマーで決まりだと思ったが、ちびが待ったを掛けたな」
「お!ちびとおっさんの闘いか?」
僕の側におじさんがやって来た。
「ちびがトレントだと!見習い冒険者が出来る募集ではないトレントの討伐募集はC級以上だ」
「すみませんでした」
僕は見習い冒険者だったのを忘れてた。
「ちびはトレントの木材が欲しいのか?」
「はい必要なんです」
僕は工房に帰る事にした。
「あっはっはー俺もすっかり忘れてたぜ」
お父さん笑い過ぎ。
「討伐出来るか分からんがトレントの森に行ってみるか?」
「いいの!」
「俺がついてれば大丈夫だろ」
「親方おちび気を付けてな」
「何言ってやがるお前も行くんだよ」
「俺も?」
トレントの森にやって来た。
「大木に擬態したトレントがいるから気を付けろよ」
前衛がお父さん中衛が僕で後衛がお兄ちゃん、完璧だ。
静かな森を進んで行くと金属音がする、誰かいるようだ。
複数のトレントを相手に一人で戦っている。
「ほおやるな」
「お父さん!助けに行きましょう」
「まあ待て数的には不利だが戦えている。俺が行ってくるからお前はおちびを頼む、おちびは其処で見ていろ」
お父さんは「うおー!」と叫ぶと突っ込んで行った。
きーん!
切りつけると鉄のような音がした。
二人はトレントの枝をきーん!きーん!と切り払った。
まだトレント達の攻撃が続いていて枝が山のように積み上がっていく。
トレント達は枝を切られてすっきりしたのか森に消えて行った。
二人は肩で息をするようにぜーはーぜーはーしていて、落ちているトレントの枝は普通の木並みの太さがあった。
僕は二人に労いの言葉を掛ける。
「お疲れ様です」
「疲れたぜー」
「疲れましたね」
あれ?よく見ると冒険者組合にいたおじさんだ。
「ちびか、すまんな討伐出来なかった」
「僕の為にトレントと戦ってたんですか?」
「ちびがトレントの木材が欲しいって言ってたからな」
「ありがとうございます、お陰でトレントの枝が沢山採れました」
「やっぱり親方でも無理だったか、ここのトレントは集団で襲って来るからな」
「あっはっはー二人で共闘しても無理だったな」
「今の私ではこれが限界でした」
僕も戦えるようになれば。
僕達とおじさんは山のようにあるトレントの枝を少しだけ背負って、無事に街まで返って来た。




