契約
僕はイチゴの家のふかふかの椅子に座ってる、楽しむ余裕など無い。
以前ドナの部屋でふかふかの椅子で楽しんだ自分のほっぺをつねりたい。
椅子の前には机を挟んでイチゴと親がこれまた、ふかふかの椅子に座って話し合いをしている。
イチゴの苺を全部採ってしまった、買い取りだと幾らお金が必要になるのか。
僕が顔を突っ込んだ片栗粉とは訳が違う、あーどうしたらいんだ?苺に顔を突っ込んだチョコが恨めしい。
僕のお小遣いで五個の苺、イチゴの話だと一万個はあると言われた。
計算の教室でも出てきてない「万」まんと呼ぶらしく、口に出すのも危険だ。
隣を見るとドナがチョコと遊んでいる、もう一度前を見るとイチゴと親の笑い声も聞こえてくる。
何が起こってるんだ!イチゴの親が僕を見て話す。
「それではデコ君、私はチョコと契約したいと思っている」
なんで?
「契約と言うのはどう言う事ですか?」
「チョコに私達の苺を使ったチョコレートを作って欲しい」
「確かにチョコは苺入りのチョコレートを作りたくて苺を採りました。自分の物だと思っているから苺は返してくれません。取引したら返ってくるかも知れませんが」
「あの苺は契約金の代わりだと思ってくれていい」
そう?
「チョコが作った苺入りチョコレートを分けて貰う代わりに毎年、私達の苺を差し上げます」
「それだとまたチョコが取りに来るんじゃ」
「チョコは契約を破る事はしない筈です、私達はチョコと契約しない場合は苺を作りません」
「チョコなら気付く筈です、私達が作らなければ美味しい苺が食べられないとね。だからチョコに話をしてみて下さい、美味しい苺が食べたいかとね」
僕はチョコに今の話をするとチョコに迷いはなかった。
「美味しい苺が食べたいから契約する」
するの?
僕はチョコとドナとイチゴと親と共に家に帰って来た。
イチゴの親が院長先生にチョコの契約の話をしてお互いにがっちり握手した。
チョコは走りまわるチョコレート工房に跳び乗り、走り出すと高速でチョコレートが製造されていく。
チョコは作った全部を仕舞おうとするので僕達も手伝ったからと言うと、ぴくっと動きを止めてチョコレートを分けてくれた。
皆がチョコレートを食べて、やっとイチゴは恐る恐るチョコレートを口にする。
「んも美味んもんも」と食べていた。
最初イチゴが余りにも食べたがらないから理由を聞いたら、お菓子大会の噂を聞かされて落ち込んだが半分事実だった。
そしてランに続いてまさかのチョコが契約した、次は僕の番だ!




