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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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53/223

専用

 チョコがそわそわしている、こんなチョコを見るのは初めてだ。


「「「こんにちは」」」


「おちび達それとチョコ待ってたぞ」


「まわるチョコレート工房は出来てる、後はチョコ専用の部分を作るだけだ」


「俺も手伝います」


「おーおちび達来てたのか」


 お兄ちゃんが現れると甘い匂いをぷーんとさせていた。


「お兄ちゃんはお菓子作りですか?」


「あー毎日毎日毎日ラングドシャ作りだ」


「商業組合長の為にですか?」


「良く分かったな」


「はいさっきラングドシャを持って商品登録して来ましたから」


「ランのラングドシャは一つ上の高みにあるって喜んでいました」


「あーこれで解放されるんだな、毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日毎日だったからな」


「…」


 出来たぞ!これがチョコ専用、走りまわるチョコレート工房だ。


 走りまわるチョコレート工房?取っ手の部分に浅い桶が付いている。


 底の中心に穴を空けて取り付け、桶を立たせた形になっていた。


「よし試運転だ!チョコ、この桶の中に入れ」


 チョコは桶に入ると本能的に転がり始めると桶が回り出す。


「凄い!」


 段々と桶が速く回って、ぶーんという音と桶ががたがた震え出す。


「危ねえ!」


 どーん!


 桶が外れてチョコは桶と共に壁に激突した。


「チョコ!大丈夫!」


 返事は無く僕は慌ててチョコの元に向かった。


「チョコ!」


 チョコが弱々しい声で何か言っている。


「チョコレート回っているの見えない」


「え?」


 どうやら走りまわるチョコレート工房に不満があるようだ。


「チョコレート見ながら走りたい」


 チョコの要望に応えるべくお父さんとジャンは試作を繰り返す。


 ぶーん!どーん!


 視界確保の為桶の底に穴を空けたり、硝子張りにしてみたが強度が足りない。


 走りまわるチョコレート工房は木材で作られていた為、衝撃に弱く発火の可能性がある。


 其処で、まわるチョコレート工房と桶を鉄にして増強したがチョコの力の前には無力だった。


「何か鉄より硬い物はないか?」


「ねぇ、チョコ何かないかなぁ?」


「これ」


 チョコの目の前に何か出てきて、これが何か聞こうとしたらお父さんが話し出す。


「チョコこれ?何の鉱石だ?」


「これで作って」


 チョコが鑑定する。


 [鑑定結果]

 オリハルコン(鉱石)

 とても希少な幻の鉱石。

 錬金魔法によってのみ金属に精製できる。

 入手難易度S。


「お菓子の道具に幻の鉱石を使えって言うのか?だが俺には錬金魔法なんて使えねえ、これはチョコに返す」


 そう言ってお父さんはオリハルコンの鉱石を手に取った。

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