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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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取引

 チョコの住処から家に帰って来て昼食を食べ工房に行った。


「こんにちは、お父さんチョコの住処で大剣落とさなかった?」


「チョコ?ああ大剣を落としたが取りに行けなくてな」


「何でもあの魔物の住処で物を取って来ると、追いかけて来るらしくてな。おちびも抜け殻を取って来たから心配してたんだが大丈夫そうだな」


「家まで追いかけて来たよ」


「何!大丈夫だったのか?」


「うん家族になった」


「何?家族になった?」


「あそこに居るよ」


 チョコは工房の中であっちころころ、こっちころころしていた。


 僕はチョコを呼んでお父さんに紹介した。


「小さいが確かにあの時の魔物だ」


 お父さんは不思議な物を見るように観察した。


「チョコ、お父さんに剣を返してあげて」


「駄目!あれはチョコの物」


「チョコ、あれはお父さんの物だよ!」


「チョコの物」


 僕はチョコと喧嘩をしてしまった。


 チョコは物に執着するのを忘れていて僕が持ち帰れば良かったと後悔する。


 しかし、その様子を見ていたお父さんから提案があった。


「チョコと言ったな。なら取引しようじねえか。チョコは何か欲しい物はあるか?」


 チョコは少し考えて答えた。


「まわるチョコレート工房が欲しい」


「え!チョコ、あれが欲しいの?」


「くるくる、くるくるするの」


「チョコじゃ取っ手を回せないよ」


「くるくる、くるくるしたい」


「分かった俺が作ってやる」


 ただし条件があるらしく、まわるチョコレート工房の作製権利はジャンにある為、本人の許可が必要だという。


 本来は商業組合でまわるチョコレート工房の登録をしなければ許可は必要ない。


 お父さんはチョコの為にも規則を教えているようで、そしてジャンにも。


 おちび達は商業組合で登録をしろよ、あのラングドシャってやつとポテトチップスってやつもな。


「お菓子も登録できるんだ!」


「ああ、でも注意が必要だぞ」


 登録する場合は設計や材料も公開する必要があり、誰でも簡単に作る事が可能になり、設計等の登録は作製すると利益を得る事が出来る。


 物や飲食などの登録はその商品を売買すると、その商品の利益の一割を登録者に支払わなければならない。


 そして無断使用は牢獄行きだが闇市で無断使用の物が流れる事がある。


 特に飲食などの味の配合や隠し味などがある場合は登録しない方が良い。


「つまり真似出来る物は登録して真似出来ない物は登録しないって事だね」


「ああ、それでいい」


 僕達が作った物は誰でも作る事が出来る物ばかりだ。


 まわるチョコレート工房はお父さんでも作れるし、ラングドシャはお兄ちゃんも僕も作れる。


 ポテトチップス、松茸チップス、揚げパン、チョコレートも登録しないと。


「ジャンの所に行ってくる」


「え!ちょっと!」


 チョコの姿は既に姿は無かった。

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