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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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 街にお菓子大会の噂が流れている。

 

 大盛況で幕を閉じたが、観客の殆どが納得しなかったのは事実を隠したからだ。


 この街の代表者達が安全に実食する為に、出来上がったお菓子を鑑定台に載せ、鑑定結果を観客にも公表するのが大会の規則だった。


 しかしお菓子大会委員はある組のお菓子の鑑定結果を秘匿し、このことが噂を呼んでいた。




 冒険者組合では。


 冒険者は冒険に行かず噂話を聞いて情報を収集していた。


「お菓子に毒を仕込んだらしい」

「毒きのこを持っていたらしい」

「大量の芋を持ってたらしい」

「お菓子から湯気がて出てたらしい」

「お菓子を回してたらしい」

「お菓子の中に苺があるらしい」

「お菓子の中に芋があるらしい」

「お菓子はどす黒いらしい」

「お菓子は食べ物じゃないらしい」

「お菓子は鉄より堅いらしい」


「で、どうだったんだ?」


「俺は会場で見てたが特に怪しい事はしてないと思う」


「じゃあ何で鑑定結果を公表しなかったんだ」


「分からん」


「故意に毒物を入れたなら失格になってその場で取り押さえられただろうな」


 どいつもこいつも適当な事言いやがる、何時なら傍観するが腹が立っていた。


「おい!お前等」


「なんだ?」


「あの餓鬼が毒きのこ持っていて毒を仕込んだと?」


「そう言う噂だ」


「なら俺はとっくにこの世に居ないだろな。餓鬼からきのこをお裾分けされて、ここで食べたんだからな」


「何!ちびがきのこ採りに行ったのは知っているが、誰一人きのこを食べた奴なんて居ない筈だ!」


 話が大声になり、ある冒険者を引き寄せてしまった。


「にこにこ顔のお兄さん、ここできのこを食べたのかい?」


「あーここのおやじに作って貰った」


 もう一人の冒険者も聞いてきた。


「にこにこ顔のお兄さん、その日はちびがきのこ採りに行った日かな?」


「あーその日だ、目が血走ってるやばい冒険者二人が急にばたん!ばたん!倒れてな。あはは丁度あんた等みたいな顔…」


 冒険者二人は「夢じゃなかった」「幻臭でもなかった」とぶつぶつ言った後、他の冒険者に聞こえように大声を出した。


「ちびは毒きのこなんて持ってねぇ!ちびが持ってたきのこを必ず食べてやる!」


「そうだ!ちびは毒なんて盛ってねぇ!ちびのきのこを食べてやる!」


 やばいやばいやばい!あの時のやべぇ連中じゃねぇか!逃げなければ…


 両足が宙に浮いている。


 時すでに遅しとはこういう事なんだろう、両脇をがっちり抱えられていた。


 この後、餓鬼に貰ったきのこについて一日中話す事になったのだった。

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