工房
「ここが俺の工房だ」
何人もの職人が物作りをしている。
「あれ?親方どうしたんですか?」
「おちび達の遊び道具を作ってやろうと思ってな」
「お父さん凄いですね」
「凄いだろ」
「お父さん?親方の隠し子ですか!」
ごんっ「いったー」
「まあ孫みたいなもんだな、おちび達は時間もねえから作れるとこまでやるぞ」
「「「はい」」」とは言ったものの僕とランは全然物作りなど出来なかった。
「流石、設計しただけあって物作りも大したもんだ」
「これ設計したのこのおちびみたいな言い方して、親方が設計したくせに」
「何言ってやがる、これはこのおちびの設計だ」
「そんな!こんな動かす仕掛けの設計が出来る筈ありません!俺だってこんな設計は出来ません」
「ああ?お前にだって出来る筈だ、それだけの知識と技術を俺が叩き込んだんだからな」
「…」
「後はお前次第って事だ」
嫌悪な雰囲気にジャンは申し訳無さそうに話す。
「この設計は俺の加護の恩恵で出来た物だから」
「ん?おちび良く聞けよ。加護があるからって努力しねえ奴には恩恵なんて与えてくれねえ、頑張ったからこそ恩恵を与えて貰えるんだ。だからこれは、おちびの実力なんだ。分かったか?」
「はい」
「じゃあ気合い入れて作ってくぞ!」
「はい!」
ジャンが頑張ってるのに何もしないなんて出来ない、僕とランが手伝える事といえば…
「お父さん」
「なんだ?」
「厨房借りてもいいですか?」
「何か作るのか?」
「はい」
「おい案内してやれ」
材料は鞄に詰め込んでいる物で今出来るのはラングドシャとポテトチップスだ。
「お腹が減ったら上手くいかない事が多いからね」
「そうね」
「あっそうだ」
「お兄ちゃん一緒にお菓子作らない?」
「なんで俺が」
「楽しいよ?」
「どうせ加護の恩恵があるんだろ?」
「ええ」
「やっぱりな素人じゃお菓子なんて作れる筈ない」
「僕は加護の恩恵ないよ」
「え?」
「出来ないと思って何もしなければ何も出来ない。でもやれば出来るようになるんだよね」
「本当か?」
「うん」
「じゃあ、みんなでお菓子作るわよ」
「ふー後は材料待ちだな。おちびは疲れてないか?」
「全然!もう楽しくて」
「ただいま」と丁度お母さんの声が聞こえた
「母さんちょうど材料が必要だったんだ。これなら今日中にも出来ちまうぜ」
「あなた材料が一つ手に入らなかったわ」
「何!」
「どうも特別な材料らしくて冒険者に頼まないとならないみたい」
「魔物の素材か?」
「はい、その魔物を討伐出来る冒険者はいないらしくて」
「強さは?」
「S級です」




