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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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依頼

「ジャンどうしたの?」


「デコ覚えた」


「何を?」


「クッキングトイ」


「クッキングトイ?」


「遊び道具で料理を作れるようになった」


 ジャンが言うには遊び道具で遊びながら料理が簡単に出来るという。


 今回はチョコレートを使ったクッキングトイまわるチョコレート工房だと言った。


 まわるチョコレート工房の設計と使用方法を覚えたらしい。


 そしてジャンは設計図を描いてくれた。


「これ何処に行ったら作ってくれるのかな?」


「院長先生!」


 院長先生が言うには商業組合で話を聞いた方が良いと言う事なので、僕達は商業組合に向かった。




 受付で聞いてみると「作製依頼は最低10日は掛かりますが宜しいでしょうか?」と言われるが、それでは間に合わない「お菓子大会で使いたいので何とかなりませんか?」と話をする。


「直接、作製者に依頼するなら出来るかもしれません」


「直接ですか」


「商業組合を通さないので、いざこざが起こる事もありますが」


「そうですか、ジャンどうする?」


「俺はこれでお菓子を作りたい」


 悩んでいると何時ものように騒がしく色んな声が聞こえてくる。


「作製依頼って何を作らせるつもりだろ?」


「お菓子大会とか聞こえたが?」


「ちび共じゃお菓子なんて作れない」


「この間の芋でお菓子を作って貰うんだろ」


「芋でお菓子なんて腹いてぇ」


「笑いの素質あるよ」


 話し声とは別に僕達の机に誰か近付いて来た。


「こんな所でおちび達は何してんだ?」


「作製依頼したいのですが間に合いそうに無いんです」


「作製依頼?何を作って欲しんだ?」


「これです」


「これは?」


「まわるチョコレート工房の設計図です」


「これで何が出来んだ?」


「お菓子です」


 まじまじとジャンが描いた設計図を見てる。


「俺が作ってやろうか?」


「本当ですか?」


「ああ、これだけ立派な設計図があれば直ぐ出来る」


「母さん見てくれ」


「足りない材料を買い揃える必要がありますね」


「三日あれば出来ると思います」


「よし材料は頼む、おちび達は俺と工房に行くぞ」


 僕達はまわるチョコレート工房を作ってくれると言うお父さんと一緒に工房に向かった。




 デコ達が工房に向かった直ぐ後、商業組合に少し遅れて速報がもたらされる。


 遅れたのは冒険者組合長が速報を見て考えを巡らせていたからだが…


「名だたる所から出場してるな」


「ちょっと待何だこれ?」


「明らかにおかしいぞ!」


「誰か説明してくれ」


 勿論、説明出来る者はいない。


 冒険者組合長でさえ分からず情報を組み合わせて要約理解したのだ。


 先程より騒がしく状況を理解出来ない者が声を荒げる。


「孤児院って何だ!」

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