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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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32/223

予想

 ちょっと待て!いや焦らず順に見ていこう。


 まず領主の三つ寿園は料理の出来、店の雰囲気、客の接客と老舗だけあって安定した味を出し、子供から大人まで人気のお菓子を作っている。


 次は教会の八方亭で新しい物を取り入れる風潮があり、挑戦する事で流行りのお菓子を生み出して若者に人気がある。


 次の学校のお菓子学院はお菓子を専門に学ぶ学生達で、何回もやってみて失敗を重ねながらも段々と成長してお菓子を作る。


 組合は商業組合長の家族で食に関して貪欲で、誰にも真似出来ない料理法で作るお菓子に期待している。


 そして松茸をどのように料理するのか楽しみだ。


 最後に、貴族は孤児院だと?どういう事だ。


 何故、孤児院が出てくるんだ?


 こんこんと音がすると見知った女が入って来る。


「失礼します」


「どうした?」


「冒険者組合に行ったら、ここにいると言われまして、お菓子大会について探りを入れようと思ったのですが」


「お前は正直だな。速報は見たか?」


「いえ」


「じゃあこれを見ろ」


「これは!」


「何処の奴等が出てくるか書いてある」


「探りを入れる必要が無くなってしまいましたね。勝てる見込みが無くなってしまいました」


「何!其処まで実力のある奴等は居ないと思うが」


「孤児院が」


「孤児院だと!あれは貴族、いや姫が戯れているだけだ」


「ラングドシャを作ったのは孤児院の子達です」


「は?」


「ねぇラングドシャって何?」


「ラングドシャというのは焼き菓子です」


「へぇーうちの焼き菓子より美味しいの?これなんだけど食べてみて」


 ばりっ「これが焼き菓子ですか?」


「うん、美味しいよね」


「おい本当に孤児院の子供が作ったのか?」


「はい冒険者組合にもよく来ています。今は商業組合にも」


「何!そんな餓鬼…」


「うちにも来てる子供って?おちびちゃんくらいしか」


「まさか!デコか!」


「はい」


 最近、冒険者組合で彼奴と一緒にいたちびだと!なんてことだ、このままでは絶対に勝てない。


 どうすればいんだ。


「おちびちゃんが出るの?松茸を使われちゃう」


「松茸ですか?幻の食材の?」


「うん、おちびちゃんから買い取ったの」


「え?デコが松茸を?」


「おい孤児院に探りを入れて来い。松茸のお菓子を調べるんだ」


 デコが松茸って分からないわ。


 ジャンとランにはお菓子大会が終わるまで学校は休みだと伝えに行くんだけど、流石に子供達のお菓子作りを邪魔する事は出来ない。


 困っていたら助けてあげられたらと思う。


 こんな小さな子達が大舞台で頑張っているのだから。

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