商業組合長
院長先生と別れて僕とお嬢さんは松茸採りだ。
松茸の場所に辿り着くと其処には山のように生えていた。
「沢山ありますね」
「うそ!私が来た時は何も無かったのに」
沢山ありますよって目でお嬢さんを見るとデコのせいじゃないの?って目で見返してきた。
その頃、商業組合では騒ぎが起こっていた。
「騒がしいね、何かあったの?」
受付嬢が「はい」と応えると経緯を話した。
「成る程、そのおちびちゃんが最高級食材を持って来ると?」
普段なら相手にしない「おちびちゃんが来たら鑑定室に来てもらって」
僕達は商業組合に戻り受付嬢に松茸を渡そうとすると別室に案内された。
こんこんと鑑定室と書かれた扉を叩く。
「失礼します」
「待ってたよ、すぐ鑑定するからこの鑑定台に置いてね」
松茸を鑑定台に置いた。
[鑑定結果]
松茸(食用)
香りと食感が素晴らしい幻のきのこ。
限られた場所でしか生息しない。
加護の恩恵に護られていて発見するのは極めて困難。
入手難易度S。
「おちびちゃん?」
「デコです」
「おちびちゃん?最高級食材と言ってたんじゃなかったのかな?」
「デコです。友達が最高級食材だって」
「おちびちゃん?その上の幻の食材なんだけど?」
僕は困ってお嬢さんの方を見るも、ずっと松茸の鑑定結果を眺めてぶつぶつ呟いている。
「デコです。良かったです、これで有名人になれるかもしれないです」
「有名人?そんな事はどうでもいいよ、ではこれを幾らで売ってくれるのかな?」
「有名人になれるなら幾らでも良いです」
「ふあー?」
「デコ!何言ってるの!」
デコとの商談を終えた後、商業組合長室では。
「お姉様、最近うちで取り扱っている焼き菓子です」
「何!焼き菓子だと!」
ばりっ!「これが焼き菓子か?」
「うん、美味しいよね」
「…で話とは」
「王都から貴族が視察に来るの」
「それは私も聞いている」
「その貴族は美味しい食べ物を探しているらしくて」
「ほう」
「その貴族に認められたら王都の一等地に店を出す事が出来るんだよ」
「お前は美食家貴族に認められる自信があると?」
「うん」
「そして加護を持つ者に勝てると?」
「うん手に入ったの。幻の食材が」
「何!幻の食材だと!誰が持って来た?どんな奴だ?」
「おちびちゃんです」
「は?」
「がっはっはーって笑う大男が紹介状を書いて登録したその日に幻の食材を持って来たよ」
「…彼奴の紹介状で商業組合を登録して幻の食材を持って来た、ちび」
「お姉様!」
「ちょっと目眩がしただけだ」
私は予言の類は信じたりしない。
だが余りにも不吉過ぎる、必ず何か起こる。
「お前は何が何でも必ず勝て」
「うん!お姉様」




