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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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手本

 松茸騒動の後ドナが教会に戻ると言うので僕、ジャン、ラン、お嬢さんも教会に行く事になった。


「俺、教会に行ってみたかったんだ」


「私も」


「じゃあ僕が案内するよ」


 ドナは仕事でお嬢さんも教会に用事があるらしい。


「ここの案内所で教室を探すんだ。初心者は教会の教室に行くんだけど」


「教会の事は学校でも習うから違うのがいいわ。私はこれがいい」


「俺も」


「大丈夫?魔法って凄く難しんだよ?」


「大丈夫だってデコにも出来たんだろ?」


「デコに負けてられないわ」


 魔法教室に行く事にしたので僕も魔法について教えてあげられるように頑張ろう。 

 今日は僕が先生だ。


「であるからして…」


 相変わらず分からないし何を言ってるのか理解出来ない。


 これじゃ教えてあげられないが、ジャンとランの方を見ると何だか頷いている。


「え?先生の言う事が分かるの?」


「あー何となくな」


「私も何となくね」


「…」


 どうしよう、これじゃ僕が教えられる生徒の方になってしまう。


「それでは外の練習場でやってみましょう」


 このままではまずい、僕が手本を見せないと。


「二人共、僕がやってみせるから見てて」


 ジャンとランも初めての魔法という事で真剣に僕を見ている。


「うーうーゔー」


「…」


「…」


「うーうーゔー」


「おい」


「ねー」


「うーうーゔーごめん何か今日は調子が悪いみたい」


「じゃあ俺がやってみる…炎よ、ぽ。やったー出来た」


「…」


「ジャン凄い私も…炎よ、ぽ。私にも出来た」


「…」


「やるなラン」


「ジャンこそ」


「…」


 まだだ僕は先生なんだ、生徒のジャンとランに教えてあげるんだ。


 目を閉じ呼吸を整え心を無にする、見るんじゃなく感じるんだ。


 体内に魔力を集め、魔力を人差し指に集中させ魔力を光に変える。


 指先から光を飛ばすよう心の中に思い浮かべ、目を見開き魔法を発動させる。


「ゔー…ごめん駄目だっ…」


「今度は風が出たぞ」


「私は水が出たわ」


 僕がいなくても…いや僕は二人と一緒に学びたかったんだ。だから…


「僕にも教えて」


「一緒にやろうぜ」


「一緒にやるわよ」


 やっぱり楽しい、この二人と一緒だと何でも出来そうな気がする。


「やっぱり出来ない」


 ジャンとランは何やら話し合いをしている。


「ドナと一緒の時は出来たんだよな?」


「体が光ったよ」


「私とジャンは加護かスキルが関係していると思ってるの」


「でも僕の加護は」


「そうデコは加護を解放してない、ドナの時にあって私達の時にない事。それは」


「それは?」


「分かんない」


「…」



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