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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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夏季お菓子大会

夏になり暑い日が何日も続いている中、各地から強者達が辺境の街に続々と集まっている。


辺境の街への道のりは決して平坦では無いが、脅威となる魔物が居ないお陰で貴族や商人や王国民が夏季お菓子大会を観戦に来ている。


大勢が殺到せいで予定していた会場は満員で宿も取れない状況になっていて、大会委員会はこの状況を打開する為に各部門の長を招集して対策を講じ、アスレチックパークでの開催を発表した。


入場する為の条件として、アスレチックパーク内の物は持ち出さないのと、武器の所持を固く禁止されている以外は誰でも入場無料で楽しめる。


綱登りに滑り台と上級者向けの魔導スライダーなどの遊具を使用する事が可能で、お菓子大会の前日には入場者が参加出来る催し物も開催される予定だ。


領主から貴賓の護衛は大丈夫なのかと冒険者組合長に問われ、その疑問に答える。


「アスレチックパークに武器を持ち込むとどうなるか身をもって知る事になるだろう」


私の圧の籠った言葉で領主を震え上がらせてしまったが事実を言ったまでで、この件に関しては支配人に万全の準備をしてもらっているので心配はない。


支配人曰く、夏季お菓子大会で僕の知名度を上げて有名人に…いやアスレチックパークの知名度を上げて観光名所にしたいという思惑を語っていた。


アスレチックパークへの入場が開始されると詰め掛けた者達が一斉になだれ込む。


皆が笑顔の中、明らかに様子がおかしい者達の姿があり、ある者は気配を消し、またある者は武器を所持している。


私は緊急時以外そういった者達を捕まえる事はせず、アスレチックパーク防衛力のお手並みを拝見といこう。


大会期間中の私の任務は見回りをしながらミドリと一緒に遊ぶ事で、この時期限定の魔導ウォータースライダーに乗る為、長い列に並んでいた。


きゃー!などの乙女な声と、うぉー!などの野太い声が聞こえてくる。


私の番が来てミドリと一緒に魔導ウォータースライダーに滑り込み水飛沫を上げて滑走する。


「ミドリ!楽しいな!」


水が冷たくて気持ちが良く気分爽快になる夏にぴったりな遊戯施設で、ミドリも夏の暑さで無くした元気を取り戻したようだ。


「ミドリ、もう一度滑ろう」


また列に並び順番待ちをしていると、私の前に割り込んで来る不届き者が現れる。


一度、不届き者に警告するが、うるせぇと一蹴された為、緊急に対応する事にした。


そんなに滑りたいなら滑るが良いと不届き者が滑る際に膨大な魔力を込めると、不届き者は水を弾きながら消えて行った。

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