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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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異変

 ダンジョンから戻って来た冒険者が慌てた様子で声を上げる。


「大変だ!ダンジョンに異変が起こった」


 早朝から冒険者組合にもたらされた冒険者の知らせで辺りが騒然となり情報を共有する為、冒険者達が集まると詳しい内容が明らかになる。


 何時ものようにダンジョンを進んで行くと、何時もと違う道になっていてモンスターと遭遇して戦闘になると強さが増していたという。


 何故、突然そんな事が起こったのか熟練の冒険者達は可能性としてダンジョンマスターが代わったかも知れないと指摘した。


 何者かがダンジョンコアを手に入れ、新たなダンジョンマスターがダンジョンを作り変えたとの見解だ。


 ダンジョンの難易度はダンジョンマスターに比例し強ければ強い程、経路も複雑になりモンスターも強くなるが、その代わりに宝箱やモンスターを倒した時の戦利品もより良い物が落ちる。


 しかし、ダンジョンから戻って来た冒険者の話ではモンスターを倒せず撤退する程強いらしく、ミノタウロスに関しては巨大な武器を装備していたとの事だ。


 冒険者組合はダンジョンの受付を中止して調査の為に冒険者に依頼を募る決定をした。




 冒険者組合長室では…


「ふぅ。疲れたのぅ」


「爺が指揮を執るとは珍しいじゃねぇか」


「本来はお主らS級冒険者の仕事じゃぞ」


「それ程の異変だと感じたんだろ?」


「A級もしくはS級のダンジョン可能性が有るかもしれぬ」


「ミノタウロスだろ?幾ら強くてもたかが知れてる」


「だといいのじゃが…」


「俺が確かめて来てやるさ」


 疲れた時には甘い物が欲しくなると懐から包み紙を取り出す。


 包み紙を広げるとバターの香りが漂い綺麗に焼き色の付いたお菓子が現れると一瞬にして悟ってしまった。


「只物じゃない」


「なんだ?焼き菓子か?」


 恐る恐る焼き菓子を手に取り口に入れると、さくっと軽い食感でほろほろ崩れていきバターの香りが口いっぱいに広がる。


「今迄食べたどの焼き菓子より美味いじゃと!」


「俺は焼き菓子より試験官をぼこぼこにした、ちびの話の方が気になるぜ」


「ちびじゃと?」


「荷台を引いた親子だって話だ」


「なんじゃと!」


「どうしたんだ爺?」


 ダンジョンの異変と並行に、ちびの正体を探る為の緊急会議も開かれるが情報が無く足取りも分らなかった。


 帝国の者でないとすると何処からやって来て何処に行くのか…


 其処で最高だと思っていたお菓子店に相談し、ちびから貰った焼き菓子を再現出来ないかと依頼をするが失敗に終わり、最後の一枚となった焼き菓子を口に入れる。


 人生最高の焼き菓子の名はラングドシャじゃ。 

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