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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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夢の記憶

 冒険者の話しでは管理人と一緒に枝の伐採に向かったらしいが、近衛騎士の副団長ともあろう者が護衛対象を放り出して木こりをしているとはな。


 魔物の住処の辺境の街だが比較的に安全のようだから不安はないが魔物の住処とはどういう所なのだろう。


 その時、ばん!と食堂の扉の音を鳴らして変な生き物がソリを引いて入って来るが、あられもない姿でソリに乗せられていたのは紛れも無い副団長だった。


 変な生き物は調理台前の特等席に座り隣の椅子をばんばん叩いていると副団長は力を振り絞り椅子に座り、料理人と思うには幼過ぎる子と話しをしている所を見て記憶が蘇る。


「大将…」


 あれは夢じゃなかったんだと思うと急に気持ち悪くなり胸から込み上げてくる物体を必死に抑え込むと仄かに肉の匂いが香った。


 私と副団長は食事を済ませ宿の部屋に戻り眠りについた。


 次の日は、また街を散策しようと思っていたが副団長が身体が痛く寝床から出られないと言うので私は一人で朝食を頂く為に食堂に行く。


 席に付くと大将が対面の調理台で仕事をしていたので、この辺りに暇を潰せる所は有るかと話しをするとアスレチックパークという遊べる施設があるというので食事を済ませると向かう事にした。


 アスレチックパークは木と縄で作った遊具施設で身体を動かすのにも最適で何より楽しい。


 広大な大地にこれ程の施設が有るのかと感心し、王都でもアスレチックパークを作れないものかと思いを巡らしていると変な生き物と目が合う。


 まるで乗れと言わんばかりソリをばんばん叩いているので、そっとソリに乗ってみると変な生き物は私を乗せて進み出した。


 何処に連れて行くのか、どうやら特殊な台の上に乗り変な生き物も一緒にソリに乗り魔力を込めたかと思うと物凄い速さで進み出す。


 魔法の知識と要素があった為、直に身体強化魔法を発動し振り落とされない様にソリを掴む。


 登ったり降ったり曲ったり回転したりを繰り返している内に段々と楽しくなり始めると滑り終わってしまい、もう一度滑ろうとした時、後に魔物が居るのに気付く。


 あれは魔物の住処に居るトレントという魔物ではないだろうか。


 何故こんな街の中にトレントが居るのだ?まさか魔物の住処に来てしまったとでもいうのか?兎に角、直に逃げなければ…


 変な生き物に逃げるように言うとその生き物は嬉しそうに、ソリを滑らせるが後からトレントが物凄い速さで追い掛けて来る。


 このままでは追い付かれると全力で逃げるように指示するが、変な生き物は悍ましい程の魔力を込めたところソリは飛ぶ様に急激に加速し私の記憶もぶっ飛んだ。

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