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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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仲間

 今日も院長先生と一緒に冒険者組合に来ている。


 薬草の依頼を受けたいが一人で採りに行くには危険過ぎるので、一緒に行ってくれる仲間を探している。


 仲間募集の掲示板に、やくそう、いらい、なかま、ぼしゅう、デコと書いて待つ事にした。


「何だ?餓鬼みたいな字で書いてる奴がいるぞ。デコってどいつだ」


「僕です」


「おい餓鬼ここはお前の来る所じゃねぇぞ」


 冒険者組合を追い出されそうになると「其処の男!待ちなさい!」と声がした。


「デコをどうするつもり」


「なんだ?てめぇも一緒に追い出すぞ」


 その瞬間にお嬢さんは其処の男を吹き飛ばした。


「ひゅーやるー」等の声が聞こえた


「デコ気を付けなさい」と言って立ち去ろうとしていた。


「あのお嬢さん僕と薬草依頼に行きませんか?」


「え?」


 僕に声を掛けられて驚いたようだった。


「ごめんなさい。私は仲間に裏切られて一人で生きるって決めたの」


「薬草のある場所まで手を繋ぐだけでいんです」


「手を繋ぐだけ?」


「はい後は僕が薬草を探しますので」


 お嬢さんはもじもじしていたが一緒に薬草依頼を受ける事になり、院長先生に「行って来ます」と言って手を繫いで冒険に出た。


 歩いているといろんな人に声を掛けられる。


「手を繫いで何処に行くんだい?」


「薬草を採りに行くんです」


「気を付けてな」


「はい」


 僕が応えるより早くお嬢さんが嬉しそうに応えた。


 街を出て薬草のある場所に行くと、辺りは動物も少ないので初心者冒険者を見かける。


 最初は薬草依頼をして慣れてきたら討伐依頼を受けるみたいだ。


「僕は薬草探しをしますので」


「一緒に探しましょう」


 手を離そうとするが手が離れない。


「でも手を繋いだままだと薬草が探し辛いです。僕は初心者なので両手で掻き分けて探してるんです」


「そっかーじゃ私もデコと一緒に掻き分けて探すわ」


 他の冒険者もいるせいか近くに薬草が無く、お嬢さんも探しているが見つける事が出来なかった。


「デコもう少し奥の方に行ってみない?」


「そうですね」と言ってお嬢さんに手を差し伸ばした。


 お嬢さんの話では、この林の辺りは僕の探してる薬草ではなく毒を和らげる効果のある薬草が多くあるそうだ。


「デコ見つけたよ、これが毒消し草だよ」


「おー」


 僕は見本を見ては両手で茂みを掻き分けた。


 すると毒消し草が群がっている場所を見つけると、自分で背負っている鞄に毒消し草を詰め込んだ。


 皆に見せて驚かせてやる。


 周りを見たら何やらきのこが沢山生えていたが、鞄はいっぱいなのできのこを一つ採ってお嬢さんの所に戻る事にした。


「鞄いっぱいに採れました」


「私も籠いっぱいだよ。デコは手に何持ってるの?」


「きのこだよ。いっぱい生えてたけど毒消し草でいっぱいになっちゃったから。本当は二つ採りたかったけど手を繋げなくなるからね」


「…デコ」


「では帰りましょう」と手を差し伸ばした。

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