冒険者
冒険者組合ではちょとした騒ぎが起きていた
「S級昇格おめでとうございます」
組合職員に祝福の声をかけられると冒険者達も喜びの声を上げた
「やったな!S級おめでとう!」
「俺達の中からS級が生まれるなんてな」
「頼りにしてるぜ」
二人のS級冒険者は素直に喜んでいた
只 罰として任務を受けて戻って来ただけでS級になってしまった事が引っ掛かった
「俺達は任務を遂行しただけだ」
「何か偉業を成した訳では無い」
「S級の魔物を討伐した訳でもS級の財宝を見つけた訳でもない」
「そこでダンジョンに潜りS級に相応しい威光を示したい」
「誰もが憧れるS級冒険者」
「それが俺達だとな」
おぉー!
物凄い歓声が上がった
二人のS級冒険者の話を聞いて何か役に立ちたい
僕に出来るのは食事の支援だけだが受け入れてもらえた
他の冒険者達も支援を申し出たが明日のダンジョン攻略はS級冒険者二人で行う事となった
勿論危険があれば助け合う前提でだ
今日は肉屋に肉を卸す日なので僕はおじさんとダンジョンに向かった
おじさんは枝切りの仕事を途中で切り上げて来たので余り余裕は無い
ささっと肉を集めて明日に備えよう
ダンジョンの受付に行くと今は強いモンスターが出没しているので気を付けて下さいと注意を受けた
強いモンスターとは
良い肉が落ちるだろうか
良い肉を求めて中に入ると入口でも冒険者達が気を付けろと声を掛けていた
おじさんと進んで行くと扉を発見する
どうやらボス部屋で既に冒険者達が集まっていた
しかし様子が変だ
「おい しっかりしろ」
「大丈夫だ 少し叩きつけられただけだ」
討伐に失敗して部屋を出た所のようだった
怪我人を抱えようとしたが痛がっていた
そこに颯爽と一隻のソリが現れ負傷者を乗せるとまた颯爽と去って行った
他の冒険者達も慌ててソリを追い気付くとボス部屋にはおじさんと僕だけ残った
「ちび 中に入るぞ」
「はい 慎重に行きましょう」
中に入ると広い部屋にモンスターの姿を見つけるとおじさんが近付く
僕は後ろで待機して状況を確認する
そこに居たのはミノタウロス
片手にはでかい斧を持っていた
ミノタウロスが突進してでかい斧を振り被る
おじさん目掛けて斜めに振り降ろすと肉になった
「おじさん!」
肉の元に駆け付け拾い上げる
どうやらシャトーブリアンのようだ
ソリにシャトーブリアンを乗せて周りを確認する
奥にもう一つ扉がある
扉を開けると小さな部屋があり宝箱があった台座に芋が置いてある
その芋は緑色に変色し覇気を纏わせていた




