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孤児と魔物の暮らし方  作者: 無句読


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炉端

炉が小さいのに冒険者達がこぞって肉を焼くから上手く焼ける筈が無い


自分以外の肉もひっくり返したり焼けた肉の奪い合いが始まっていた


「ちび 俺の肉に何しやがる」


「ちび 俺が育てた肉だぞ」


「焼けたので皿に取り分けてるだけです」


網の上にあった肉を綺麗に皿の上に置く


「僕が肉を焼きます」


「いや 俺が焼く」


「いやいや俺が焼く」


また冒険者達に炉を占領されてしまった


「肉を焼きながら食べるのは楽しいな」


「最高だぜ 何で今迄気付かなかったんだろな」


「僕の炉なのに」


無理くり肉を網の中心に載せる


「あ!ちびてめぇ 俺の肉を転がしやがったな」


「あ!僕の肉が」


冒険者達の卑劣な行為によって僕の肉が転がり網から落下していった


「だっはっはー」

「ちび 俺の勝ちだ」


「…」


許せない 絶対


「かーうめぇ」


「かーうめぇ」


いつ如何なる時も油断しないのが冒険者だ


「何だ?」


不穏な気配を感じ取ったらしい


かー

かー

かー

かー


「おい 囲まれてるぞ!」


冒険者達は武器を手に魔鳥と対峙する


「ここじゃ身動が取れねぇ」


「広場に出るぞ」


冒険者達は自分達が優位に戦える場所に移動し魔鳥の襲撃に備える


完璧な所作に感心したが一番やってはいけない愚行だ


そして魔鳥達の迫力に押され先手を許してしまった


正に一瞬の出来事だった


一斉に飛び掛かると全ての肉が空を舞った


冒険者達は危険を脱すると武器を仕舞い席に座り炉を見て一人の冒険者が呟いた


「肉が 俺の肉が空を飛んで行った」




ダンジョンから剣術学校の生徒達が戻って来た


「腹減った 大将!」


漸くお呼びが掛かった

食事を温め直していると山菜の魔術士が焼いてくれと肉の塊を持って来た


これは!確かカルビと言う部位だった筈


炭の網焼きにぴったりな肉だ


今回は僕が焼いて食べてもらう形を取った


一口大に切り分け表面を適度に炙り塩を振って紙の皿に盛り付け箸を添える


「どうぞ 炙りカルビです」


山菜の魔術士は懐から酒を取り出す


箸を取り炙りカルビを掴んで口に入れる


「大将!最高だ」


「大将!俺にも頼む」


大将の称号をくれた先生だ


同じように炙りカルビを出すと称号が進化した


「かーうまい!」

「流石は炉端の大将だ」


「炉端の大将?」


「そうだ炭を使った料理人の称号だ」


それからはかーうまい!かーうまい!と言う度に冒険者達をびびらせていた


この肉が空を飛ぶ事件がトレントと死者の次に肉が空を飛ぶと噂になる


冒険者達が冒険者組合で肉が空を飛んだと酒の肴にしたため冒険者組合長が調査に乗り込んで来たが肉が空を飛ぶ事は無かった

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