口笛
「ふーふー」
明日は一緒にダンジョンに行く事になった
おじさんが居たら安心だ
おじさんの仕事は知り合いの冒険者に頼む事が出来た
楽しみだ
初めてのダンジョンは雪舟の後を付いて行っただけだったからね
「ふーふー」
僕は口でふーふーしながら家まで帰って来た
「デコ 機嫌がいいな」
「うん 明日おじさんとダンジョンに行く事になったんだ」
「俺も連れてってくれよ」
「モンスターが出るから危険だよ?」
「大丈夫だって」
「危ないと思ったら直ぐ引き返すからね」
「やったぜ!」
「私も一緒に行くわ」
「ランも?」
ジャンもランも来るなら先人として良いところ見せなきゃ
「あっ ジャンは口笛って出来る?」
「口笛?」
「そう こうやって口をつぼめて息を吹くと音が鳴るんだ」
「ぴー」
「おっ 本当だ」
「ぴ」
「ちょっと難しいわね」
え!ジャンは分かるけどランも殆ど出来てる
「ジャン 僕にも口笛の吹き方を教えて」
「いいぜ 唇と舌を使うと音が鳴るんだ」
唇と舌を使って
「ぶー」
「ちょっと ふざけないで」
「笑って練習出来ないでしょ!」
え?ふざけてないよ?
真剣だよ?
「舌の先を下の前歯の裏に付ける感じだ」
「ふひー」
「出来た!ジャンありがとう」
「後は練習すればもっといい音が鳴らせる筈だ」
やった これで魔鳥を呼ぶ事が出来る
これからは何時でも呼べるようにお菓子を持ち歩かないとな
僕達は明日のダンジョンに向けてしっかり準備をした
次の日
僕達は冒険者組合で待ち合わせをしておじさんと共にダンジョンの入口までやって来た
受付で許可を貰い
ダンジョン一階に入った
入口付近は凄い人集りで目的である肉を求めて移動する
「デコ ソリは必要だったのか?」
ジャンに問われると僕は当然という態度で答えた
「肉をいっぱい持ち帰るからね」
「ソリは必ず必要だよ」
このダンジョンには肉部屋というのがあるらしい
扉を開いた先に肉を落とすモンスターの部屋があるが毎回違う場所に現れるので扉を開いてみなければ分からない
だからまずは扉を見つける事から始める
歩いていると漸く最初の扉を見つけた
おじさんが扉を開いて部屋に入る
僕達も後について入るとモンスターがいた
二足歩行で人の身体に魔牛の頭が付いているミノタウロスというモンスターだ
ミノタウロスが僕達に気付くと激走しておじさんに向けて手を広げ平手打ちをしようと襲って来た
おじさんの頬に当たる寸前にミノタウロスは消えてしまった
それから部屋にいたミノタウロスはおじさんに平手打ちをする前に次々と消えていった




