戦闘
大男は薬草の籠を担ぎ僕は大男と一緒に「がっはっはー」と言いながら、にこにこ顔の手を引いて仲良く冒険者組合に戻って来た。
「大男!待ってたわ」
「あぁ?お嬢さんが俺に何の用だ」
「子供を騙しといて忘れたなんて言わせないわ。懲らしめてやるんだから」
大男は完全に忘れているようなので僕が話をする。
「僕達は仲良く冒険に出て薬草を採って仲良く帰って来た仲良し3人組です」
冒険者組合が笑いに包まれた。
「あのお嬢さんは仲良し3人組に喧嘩を売ってるぞ」と笑われ顔を真っ赤にする。
「あの大男を懲らしめて」
「運が悪かったな。お前を倒せって言われてな」
冒険者4人が現れて大男と闘おうとしていた。
大男は薬草を受付嬢に渡すと訓練場借りるぞと言って歩いて行くので、僕とにこにこ顔も一緒について行った。
冒険組合の隣には訓練場があり武器や魔法を使った闘いが出来るようになっていて、上位を目指し多くの冒険者がここで力を磨いている。
「がっはっはーここでいいか」
「俺達はA級集団、風陣の刃だ。大男、誰と闘う?」
「がっはっはー何言ってんだ?全員でかかってこい」
近くで見ていた冒険者が「風陣の刃だって!もうすぐS級だって話を聞くぞ。
あの大男は4人を相手に闘うってのか?」などと話していると「面白そうな闘いが始まるぞ!」と訓練していた冒険者も集まって来た。
「面白い冗談だ。俺達が本気になればお前は何も出来ず倒される、いや息の根を止めてしまうだろう」
「冗談だと?」
いきなり訓練場が震え出し良く見ると大男も震えてる。
「なんだ」
「どうなってる」
「やばい」
「やらなきゃやられるぞ」
風陣の刃は魔法を発動して大男を中心に、風のように一瞬で前後左右に別れ一斉に襲いかかった。
4人の刃が震える大男を斬りつけたが既に4人の動きは止まっていて、強烈な押さえ付けで倒れる事すら許さない。
僕は4人が危ないと慌てて威圧で大男の動きを止めた。
大男の震えが止まると同時に風陣の刃は一斉に倒れ、威圧が解けると「がっはっはー」という声だけが訓練場に響いた。
冒険組合長室では。
うーん、うーん。
私は悪夢にうなされていた。
またあの夢か。
あの笑い声が、がっはっはーがっはっはーと頭の中で繰り返す。
がっはっはーがっはっはー、今日はいつもより多いな。
がっはっはーがっはっはーまだ聞こえる。
「がっはっはーがっはっはー」
「組合長!大変です!」
「がっはっはーがっはっはー」
確かに訓練場から聞こえてくる。
「がっはっはーがっはっはー」
だが私には止められない。
「がっはっはーがっはっはー」
彼奴の娘に連絡しなければ。




