実食
皆で作った物は皆で食べる
生徒達を待っていたのは塩の塊のような塩飴とむせ返る程の酢が入った酢飴だ
戦士達が大量に作ってしまった為に塩飴と酢飴が教室に居る全員に行き渡った
飴を持つ手が震えている者
二つの飴を至近距離で見詰めている者
危険じゃないか魔法で確かめている者
飴を抱き抱えている者
その中心にいる者はそれぞれの飴を両手に持ち掲げていた
「頂きます!」
其の者の言葉には強制力があり拒む事は許さない
脳の奥深くにある本能が美味しいよ?と問いかけているからだ
皆が塩飴と酢飴を同時に口に入れる
「塩酢っぺぇ!」
ここで要約吐き出す事が許された
そして気付くのだ
脳の深くにある本能に従ってはいけないと
戦士達は確かに成長を見せた
しかし次々に困難が立ちはだかる
挫折せずにそれを乗り越えてこそ幸せを手にする事が出来るのだ
必ず訪れる不幸を皆で体験すると団結力が生まれより強い絆が結ばれる
だが不幸を起こした者にも罰を与えねばならない時もある
戦士達の長が今迄の不幸は戦士達の仕業だと確信し激怒した
「お前達に任務を与える」
「抹茶なる物を持ち帰れ」
戦士達は今迄の罪に懺悔し任に当たる事となった
この飴作り教室は無事に終わり数日後
戦士達が任務の為に旅立った日に新作発表会が行われ色んな飴が発表され街中の者達は歓喜した
「何でこんな大事な日に旅立たないといけねぇんだ」
「仕方がねぇだろ」
「俺達が作ったお菓子で皆が不幸になったんだ」
「でもな 納得いかねぇ」
「まぁ 良いじゃねぇか」
「この国から出る事なんて中々無いぞ?」
「それもそうだな」
「他の国で美味しいお菓子でも頂くとするか」
「だっはっはー」
「だっはっはー」
何時でも前向き
それが戦士達の良いところだが思いもよらぬ困難に遭遇するのであった
魔物の住処から誰か出て来ただと?
ここを通り抜ける者がいるとはな
只者では無い
監視している帝国兵からの報告があった
どうやら冒険者のようだと
何の目的で国を出たのか突き止めねばならん
監視している者達からの情報だと帝都に向かっているらしい
まさか帝国転覆を目論んでいるのか?
まさかな
二人でそんな事が出来る筈も無い
冒険者には冒険者を当てるのが一番だ
魔物の住処に行ったというS級冒険者を向かわせるとしよう
何も無ければ其れが一番なのだから
武闘大会を開いて強者を集めて魔物の住処に挑んだが圧倒的なトレントの数の前に敗北してしまったからな
大量の武器を用意したが枝を切るごとに替えていたのでは突破する事など不可能だ
その二人組の冒険者はどうやって突破したのだろか




